日々さまざまなジャンルのことをあれこれ考えていますが、最近いつも心のどこかに引っかかっていることがあります。それは「この先どのように生きていくのか?」についてです。
具体的にはアーリーリタイアを含めた今後の生き方について思いを馳せる機会が増えました。受動的にアーリーリタイアしそうになったことがありましたが、今回はもう少し能動的です。
私の投資家仲間は、次々とサラリーマンをリタイアしていきます。次は誰がリタイアするのか?と言った話題がよく出ますが、不思議と私に関してはそのような話題になりません。
この理由は、私が医師であることが原因だと思います。では、なぜ医師はアーリーリタイアに結びつかないのか? やはり、ふつうのサラリーマンとは違って高度専門職だからだと思います。
私の身の周りでは開業してかなり羽振りの良い人でもアーリーリタイアを実行した人を見たことがありません。アーリーリタイアする医師は全国的にもかなり稀有な存在ではないでしょうか。
医師でアーリーリタイアを考える人はかなりの少数派だと思いますが、全国には同じようなことを考えている人が少しは居ると思うので、アーリーリタイアに関して考察したいと思います。
まず収入面に関してですが、病院経営者や多施設展開クリニックの院長を除くと、大多数の勤務医・開業医の収益構造は、自分の時間と収益を交換する時間労働者です。
このためアーリーリタイアすると、その瞬間に収入が途絶えてしまうという致命的な特徴があります。このため60歳を過ぎても(もしくは生涯現役!)働くことが普通の感覚になっています。
上記は2016年4月の私の手取り収入をグラフ化したものです。メインで働いている病院の労働所得は全体の1/4強で、アルバイト先の給与所得と合わせても労働所得は全体の半分弱です。
全体の半分強はいわゆる不労所得です。しかし、不動産所得はそれほど多くなく、全体の1/6しかありません。残りは事業系所得と株式配当や太陽光発電売電収入等の権利系所得です。
資産規模の割りに不動産所得がそれほど多くない理由は、郊外の高利回り物件をどんどん売却して、都市中心部の資産性は高いが利回りの比較的低い物件に買換えたからです。
よくサラリーマンが不動産投資でアーリーリタイアする話がありますが、実際にゼロから始めて月間フリー・キャッシュフロー(CF)が100万円を超える人はかなり少数派です。
表面利回り10%の物件を融資期間30年・フルローンで購入した場合、手残りCFは2~3%しかありません。月間CFが100万円を超えるためには5億円以上の投資を行う必要があります。
額面で月間100万円のCFといっても、その背後に5億円×30年の借金があるようでは、私なら怖くて夜も眠れないです・・・。物件が郊外のRC造1棟マンションばかりだとかなり危機的状況です。
このため数億円程度の不動産投資では、医師のサラリーを超えることは難しいのが現状です。つまり、医師が不動産投資のみでアーリーリタイアするのは現実的ではないと言えます。
しかし、事業系所得や権利系所得をバランス良く組み合わせれば、アーリーリタイアも可能ではないか? と思うかもしれません。実際に可能だと思いますが、私は実行に移しません。
それは2008年のリーマンショックの経験があるからです。医師の中で、リーマンショックがどれほど凄まじい状況だったのかを正確に理解できる人は少数派だと思います。
何故なら、医師は医療保険制度に守られた準公務員なので、リーマンショックの影響をほとんど受けなかったためです。私は株式投資と不動産経営の両面から大きな試練を受けました。
2008年11月から底の抜けたバケツのように暴落するJ-REITに対して、所有資金と毎月のCFの全てを投入して半年以上にわたって買い向かえたのは、安定的な給与所得があったからです。
また、不動産経営では2008年10月から事業系オーナーからの退去申告が相次ぎました。目端の利く経営者ほど動きが迅速で、彼らの感じる恐怖を私も感じ取らざるを得なかったのです。
このような大規模なショックを経験すると、収入の種類は多いほど有利であることが身に染みて分かりました。そして、大規模なショックはチャンスでもあります。
次に来るショックまでは現在の収益ポートフォリオを維持することで、大きなチャンスをモノにしたいと考えています。このような理由で私はアーリーリタイアを思い止まっているのです。
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