私の嫌いな言葉のひとつは「レッドオーシャン」です。
画一的な条件での激しい競争は、大学に合格した時点で終わりにしたつもりです。
自分のことを怠け者と思っているわけではないのですが、世の中には勤勉で優秀な人が多いです。そんな彼らとガチンコ勝負をすると思うと憂鬱になるのです。
先日、とある不動産賃貸のセミナーに出席してきました。2部構成だったのですが、前半のテーマは競争力のある新築マンションのノウハウで、後半は広義の空室対策でした。
いずれも、レベルの高い講演内容だったので、わざわざ聴講しに行った甲斐がありました。しかし、セミナー終了後の感想は「これはちょっとマズイことになってきたな」でした。
ハイレベルの新築計画や空室対策を行わなければならないほど、不動産賃貸業界の市況が悪化しているのかと感じたからです。確かにこれだけやれば、高い入居率も可能でしょう。
しかし、供給過多でレッドオーシャン化した市場で、参加者が血で血を洗う戦いを延々と繰り広げる状況は気持ちの良いものではありません。
更に不動産賃貸業は装置産業なので撤退は容易ではありません。 個人レベルでは物件を売却することによって、不動産賃貸市場から撤退することは可能です。
しかし、物件そのものはその地に残り続けるので、市況が改善することはありえないです。 私はビジネスを行うのであれば、参入障壁が高くて競争の少ない業界を志向しています。
私のビジネスは、この条件に当てはまるものばかりですが、どうも不動産賃貸業はこの条件に当てはまらなくなってきました。
まだ私が物件を所有しているエリアは恵まれていますが、昨今の相続税対策の物件過剰供給で需給関係が悪化する気配を感じます。
このままではレッドオーシャンの戦いに引きずりこまれません。 これに対する答えは各人それぞれでしょうが、私の出した答えは「住居系の不動産賃貸業からの撤退を視野に入れる」です。
私は、9月末日で資産の浄化(郊外物件の売却)を完了しました。 2013年から3年かけて5物件を売却しきったのです。現在の不動産ポートフォリオで、住居系の比率がかなり低くなりました。
私は地主系ではなくゼロから始めているので、不動産賃貸業に対するこだわりはありません。レッドオーシャン化した市場にいつまでも留まって、激烈な戦いに身を投じる意志はないのです。
先日のセミナー後の懇親会では、この考えを言いそうになりましたがこらえました。参加者は全員不動産オーナーですから、そんなことを漏らすと袋叩きになりそうだったからです(笑)。
しかし、私は永久保有を決意している都市中心部の希少立地の物件に関しても、粛々と住居系の不動産賃貸業からの離脱を進めています。不動産=住居系賃貸業だけではありません。
もちろん、都市部の築古木造戸建のような鉄板の投資対象はありますが、市況の厳しい郊外立地の物件は完全撤退です。不動産投資家として次のステージへの模索を続けようと思います。
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