先日、個人の確定申告を終えましたが、今年もため息をついてしまいました。がんばってはいるものの、相変わらず個人所得は底の抜けたバケツで水を汲んでいるようなものだからです。


そして、顧問税理士の先生から最後通告(?)が来ました。曰く、平成29年度以降は個人所得税の還付は無く、納税する見込みになりそうだと・・・。理由は2つあります。


ひとつめは、減価償却を終えた築古木造戸建を贈与して、個人所得から切り離していることです。ふたつめは2011年に立ち上げたスモールビジネスの減価償却が終了したことです。


手持ちの築古木造戸建だけでは、今年度以降の節税効果が十分ではありません。どうしたものかと思案しましたが、下記の特徴を満たすモノは築古木造戸建以外では思いつきません。


  1.  減価償却を短期間で計上できる
  2.  収益性を見込める
  3.  出口戦略を描ける
  4.  市場性があって容易に換金可能
  5.  価値が落ちない(落ちにくい)


通勤途中にボーっとしながら自転車に乗っていると、目の前をキャンピングカーが通り過ぎました。その時、天啓が閃きました。もしかしたら、キャンピングカーで節税できるかも!


早速、キャンピングカーを調べると、築古木造戸建ほどではないものの、上記①②③④はみたしていることが判明しました。



① 減価償却

よく「ベンツは4年落ちを買え」 と言われます。4年落ちのキャンピングカーの法定耐用年数は6年なので、6年-4年+4年×0.2=2.8年となり、たった2年で減価償却できます。



② 収益性

最もキモとなる部分です。収益を産まないモノは単なる浪費に過ぎません。まだまだ周知されていませんが、カーシェアを利用して、キャンピングカーで収益を生むことは可能です。


主なキャンピングカーを取り扱っているカーシェアのサイトは下記のごとくです。これらのサイトに登録して、購入したキャンピングカーを貸し出すことで収益を得ます。



ROAD CRUISEの収支シュミレーションによると、年間売上256万円に対して経費が138万円かかるため、手残り収益は118万円になるそうです。実際はこれの半分ぐらいでしょうか。


尚、レンタカー事業では運輸局で営業許可を取得する必要があります。登録免許税は9万円です。エニカやカフォレではこの点に触れておらず、Airbnb同様にグレーな状態のようです。


そして、中古キャンピングカーの価格ですが、2017.3.4にカーセンサーで調べた限りでは、トイレ・シャワー付きの2010~2013年モノで、約600万円から出品されています。


理論上の収益性は、118万円 ÷(600万円+100万円)=16.8%、厳しめで計算すると、60万円 ÷(600万円+100万円)=8.6%です。


個人所得税43%+住民税10%の方では、(600万円+100万円)×53%=371万円を減価償却できるので、60万円×2年+371万円=491万円の収益となります。


つまり、約210万円でキャンピングカーを購入したことになります。3年目からは減価償却を見込めないので、資金を全額回収するのは2年+210万円÷60万円=5.5年かかる計算です。



③ 出口戦略

築古木造戸建と同様に、時価で親族に贈与することで、減価償却を吸い切って不要となったキャンピングカーからの収益を、個人所得から切り離すことが可能です。



④ 市場性

カーセンサー等で調べると、それなりの数(2017.3.4時点で全国で約750台)のキャンピングカーが売りに出ています。まぁ、価格さえ下げれば売却は可能そうです。



⑤ 経済的耐用年数

これは、諸説ありますが、おおよそ10年ほどとみることが一般的なようです。4年落ちのキャンピングカーを購入して5.5年で全額回収すると、回収終了時点で使えない状態かもしれません。





まだざっくりしたブレインストーミングの状態ですが、キャンピングカー投資は荒唐無稽なアイデアというわけでもなさそうです。築古木造戸建との比較は、下記のごとくです。

  • 資産性 : 築古木造戸建 >> キャンピングカー
  • 収益性 : 築古木造戸建 >> キャンピングカー
  • 節税効果: キャンピングカー > 築古木造戸建
  • 購入時期: キャンピングカー > 築古木造戸建


現在のような不動産市況が高騰している時期には、節税目的の築古木造戸建と言えども購入意欲を刺激されません。節税効果を考えると市価の6~7割程度で購入することも可能です。


それでも都市中心部の地価は変動率が大きいため、現在の地価水準の5割近くにまで暴落する可能性も否定できません。そうなると、節税効果を利用して6~7割で購入してもイマイチです。


その点、キャンピングカーは10~15年程度で鉄クズですが、あまり市況を考えずに手っ取り早く減価償却を取りたいケースでは有用に思えます。


う~ん、築古木造戸建を買えないのなら、思い切ってキャンピングカーもアリなのでしょうか? ちなみに、個人的な趣向としてもキャンピングカーは欲しい「遊び道具」ではあります。


更に、ネットで調べた限りでは、キャンピングカーを投資対象(節税対象)としてみている人がほとんど居ないことも、私のハートに火をつけています(笑)。 


キャンピングカー投資は、もしかしたらブルーオーシャンなのか? どうせ買うならゴールデンウィークまでに購入して、自由気ままな旅へGOですね!
 




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