先日、自宅で断捨離していました。
私はモノで溢れていることが大嫌いです。
自宅の隅の方を片付けていると、懐かしい資料を発見しました。私が株式市場に参戦したときの取引明細です。当時はイー・ウィング証券(現カブドットコム証券)で取引していました。
上記の取引明細によると、2001年3月1日に証券会社への入金と同時に、住友金属工業(現在の新日本製鐵)を71円で100000株(!)購入したようです。
今では考えられないような無茶苦茶な購入の仕方です(笑)。入金したてのなけなしの700万円が、一瞬にしてボロ株に変換されました。
住友金属工業のような超大型株は、値動きが非常に悪いです。1日で2円も株価が動こうなら、今日は変動率の高い1日だったのだなと感じたものです。
それからの1ヵ月間は、なけなしの資金を1日で使ってしまった浅はかな自分に後悔し通しでした。そんな値動きに乏しい住金が、なぜか4月になって動意づきました。
あれよあれよという間に90円台まで上昇しました。そして、購入から1ヵ月半後の4月13日から売却を開始しました。
- 2001.3. 1 100000株@71円 で購入
- 2001.4.13 1000株@85円 → 14000円の利益
- 2001.4.13 29000株@85円 → 406000円の利益
- 2001.4.16 1000株@94円 → 23000円の利益
- 2001.4.16 2000株@94円 → 46000円の利益
- 2001.4.16 7000株@94円 → 161000円の利益
- 2001.4.17 20000株@91円 → 400000円の利益
- 2017.4.18 40000株@91円 → 800000円の利益
利益の合計は185万円です。ここから売買手数料と税金がひかれますが、大半の利益は自分のモノになりました。この間51日間しかありません。まさにビギナーズラックです。
今となっては微笑ましい金額ですが、当時の私にとって、2カ月弱で185万円儲けたことは人生感が変わるほどの衝撃でした(笑)。
さぞ、嬉しくて舞い上がったのだろうと思う方がほとんどでしょう。しかし、実は売り切るまでの2カ月弱は、精神的に地獄のような日々でした。
特に最初の1カ月は、株価が動かないので夜も眠れないほど心配しました。結果オーライなものの、当時の私はこんな地獄はまっぴらごめんだと考えていました。
その時に私が採った行動はエキセントリックでした。1~2カ月で、複数の書店で売られていたほとんどの株式投資関係の書籍を読破しました。恐怖に突き動かされた行動です。
このときに実践した売却の手法は、とある書籍に記載されていたものです。今となっては非常に原始的ですが、とにかくルールに従って売却したことが大きいです。
2001年3月にビギナーズラックから始まった私の株式投資は、2001年9月11日の同時多発テロを経て、2003年5月のりそな銀行国有化まで、下げ続ける株式市場で悪戦苦闘しました。
このような過酷な相場環境でも市場に留まり続けたことで、期せずして下記のことを体得できました。住金売買で得た185万円の利益より、こちらの方が人生を変えた大きな資産です。
- 下落相場でも買い下がる精神力
- ルールに従って売買する忍耐力
①日本に関わらず広く世界の市場を観察して ②チャンスの窓が開いている市場を見つけ出し ③自分のルールにしたがって買い下がる ということを16年間続けています。
めったにチャンスの窓は開かないので、数年に一度の仕事となります。チャンスの窓は2
~3カ月しか開かないことが多いので、その間のみの短期集中投資です。
VTのドルコスト平均法は市場に勝てる優れた手法ですが、大きな利益を得るというよりも通貨下落に対するヘッジの意味合いが強いです。
ポジショントーク丸出しですが、多忙な医師が通貨下落に対するヘッジ以上の投資成果を得るには、「ストック型銘柄」への「超長期逆張り投資」がベストではないかと考えています。
★★ 医師のための金融資産形成術 ★★
資産家および医師を対象として、2015年10月に開催した本ブログ管理人による 「金融資産形成術セミナー」 の動画、および講演で使用したスライドです。
勤務医・開業医の種類に関わらず、医師が資産形成する際には下記の3つを組み合わせることで効率良く資産形成することができます。
1. 医師免許をベースにした人的資産からのキャッシュフロー
2. 不動産からのキャッシュフロー
3. 金融資産投資の技術
①②で得られる安定したキャッシュフローを元手にして、③の金融資産投資技術を用いて資産形成するのです。しかし、多忙な医師が金融資産投資で結果を出すのは難しいのが現実です。
一方、金融資産投資は買値で投資収益性が決まります。 ”多忙な医師がいかにして金融資産を安く買うか?” という命題を解決するため、私は超長期逆張り投資戦略を選択しています。
今回の「金融資産投資術セミナー」は、資産形成マニュアルで提示した資産形成手法における金融資産投資の各論です。築古木造戸建投資は「守」、金融資産投資は「攻」という位置づけです。
築古木造戸建投資の「守」 と 金融資産投資の「攻」の組み合わせが、安定的な所得のある医師の資産形成における有力な選択肢のひとつと考えています。