昨日の続きです。【2017年版】診療科別・医師の年収比較~給与の高い科目はここだ! に注目してみました。





全国の病院、クリニック等の求人票の中から、地域や求められる経験年数を問わず、無作為に4,632求人を抽出した上で、提示されている給与(年収)の下限値の平均を算出しました。また、2015年版の順位と、そこからの変動額も記載しています。



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これはなかなか興味深い記事ですね。やはり、今最も熱い在宅医療が首位に立っています。2015年から年収ベースで131万円もアップしていることからも過熱振りがよく分かります。


整形外科も意外に検討しています。これは、脊椎外科の隆盛が関係しているのではないかと思います。リハビリテーション科も53万円アップの5位と大躍進しています。


ちなみに脊椎外科の隆盛は診療報酬の高さが原因ですが、これは国の政策誘導ではなくて治療方法のイノベーションに因るものです。


国が意図しないイノベーションの結果、従来の診療報酬体制に大きなチャンスの窓が開きました。このため、急激に脊椎外科医師の価値がアップしたのです。


ただ、国の政策方針による診療報酬上の優位ではないので、かつての眼科における白内障治療のように国によって潰されてしまう可能性が高いと考えています。


このあたりは、現時点で隆盛だからと言って、今から若い医師が新規参入するのは少し危険かもしれません。


一方、現時点で独り立ちしている脊椎外科医は、追い風が吹いている間に、可能な限り収益を積み上げることに注力するべきでしょう。


あと、下位の科を見ると、皮膚科・放射線科・眼科・麻酔科が目を引きます。いずれも2015年からマイナスとなっており、これらの科が置かれている厳しさが伝わってきます。


下位に沈んでいる理由は、やはり医師の供給過多だと思います。これらの科はQOLが高くて人気の科ですが、希望者が殺到した結果、レッドオーシャン化してしまったようです。


弁護士や歯科医師と同じく、医師も各科レベルでみると需給関係が悪化している科が存在することが垣間見れます。


途中で科を変えることは難しいので、科を選択する時には、興味があるという観点からだけではなく、需給関係も検討するべきでしょう。






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