投資の世界は魑魅魍魎としています。
そして、人間は欲深い生き物なので、儲け話には目がありません。
医師の間で最もポピュラーなのは、職場にかかってくる新築マンション業者でしょう。類似の話では、最近話題のかぼちゃの馬車問題があります。
儲け話は不動産だけではありません。金融資産でも怪しげな話はたくさんあります。少し前まで未公開株問題がありました。この手法で1億円以上のお金を詐取された方もいます。
たくさんの詐欺事件が次々に報道されますが、類似事件は残念ながら後を絶ちません。本日はその理由を考察してみました。
まず、最大の要因は「自分は特別である」との想いが心の中のどこかにあることだと思います。もちろん、ガチガチに自分は特別な人間だ!と思っている人は少数派でしょう。
しかし、自分にだけ「特別な話」が来る可能性は、少しぐらいあるんじゃないかなと思っている人は多いでしょう。詐欺師は、その小さな心の隙を突いてきます。
はっきり申し上げて、「特別な話」や「ここだけの話」が、私を含めてあなたに来ることはありません。絶対にです。
たとえ、それが「信頼」できる人からであってもです。私が最悪だなと思った話のひとつに、とあるMRさんが社内の同僚に新築マンション投資を勧めていたことが挙げられます。
もちろん、この方は同僚に対する悪気は一切ありません。自分も新築マンション投資を実践しており、その不動産業者さんを同僚に次々と紹介していきました。
製薬会社のMRは年収1000万円超の方が多く、新築マンション業者のターゲットのひとつです。信頼できる会社の同僚から勧められたモノが毒饅頭であると思う人はいないでしょう。
このように信頼できると思われる人からでさえも、トンデモない毒饅頭を勧められることもあるのです。
「特別な話」や「ここだけの話」があなたに来る可能性が無いのは、そのような話が来る経済的合理性が無いことからも分かります。
例えば、シェール採掘権投資で1口500万円の話がよく出回っています。もし本当の話であれば、500万円×200人=10億円よりも、1億円×10人=10億円の方が効率良くて楽です。
しかし、金融リテラシーの高い富裕層や超富裕層を騙すことは難しいです。彼らは社会・経済的巨人なので報復も恐ろしいです。その結果、詐欺師は小ロッド500万円へ向かいます。
私の知る限りでも、「特別な話」や「ここだけの話」は実際に存在します。ただし、このような話が回ってくるには、下記のような特別な状況が必須に思えます。
- 自分自身が超富裕層である
- 超富裕層のクローズドのコミュニティに属している
- 非上場系の金融資産への投資歴も豊富
上記の全てに該当しない方に「特別な話」や「ここだけの話」がやってくることは無いと思います。不動産では「超富裕層」→「富裕層」に読み換えるとよいでしょう。
もし、「特別な話」や「ここだけの話」を耳元で囁かれた場合には、上記の条件に照らし合わせて、よくよく考えてみてくださいね!
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