先日、14年前に脛骨高原骨折の手術を施行した患者さんが、私の外来を受診されました。わざわざ、以前に私が勤務していた病院に、現在の私の勤務先を問い合わせたようです。
手術記録を読み返すと、かなりキツイ脛骨両顆骨折だったようですが、dual plateでまずまずの解剖学的整復位を獲得したようです。

驚いたことに、さほど変形性膝関節症は進行していませんでした。さすがに最近少し膝が痛くなりだしたようですが、関節水腫もほとんどありませんでした。
抜釘していない理由は、あまりにキツイ脛骨両顆骨折であったため、早期にTKAへコンバートすると当時の私は予想したらしく、抜釘はTKAの際にしましょうと言ったようです。
それから14年の月日が流れましたが、膝関節はほとんど症状無く今日まで経過しました。う~ん、なかなか感慨深いです。。。
患者さんは70歳台後半に突入しているため、抜釘はせずにこのまま経過観察することにしました。うまくいけば、最後までTKAを回避できそうです。
思いがけずに14年前の自分の手術に遭遇したことと、意外と成績が良かったことに、大きな感銘を受けました。今夜のビールは美味しいな。
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先生は関節面の整復の確認をどうされてますか?
イメージ? 関節鏡? あるいは直視下?
ご教授お願い致します。