リハビリテーションの分野では、国の政策誘導のために(?)、外来よりも入院リハビリテーションの方が点数が高いです。
外来リハは入院リハに比べて単価が低いにも関わらず、予約時間に来ない・ドタキャンされると収益的に大打撃を受けるなど、医療機関にとってはロクなことがありません。
このため、病院としては外来リハはできるだけ受けないという選択をせざるを得ません。しかし、整形外科で手術した患者さんなどは受けざるを得ないことも多いです。
術後患者さんは例外的に外来リハを施行していますが、ここでも難関が控えています。それはリハ前診察です。単なる儀礼的なモノですが、これを省略することはできません。
建前上は、外来リハが可能か否かの判断を行うことになっていますが、他の医師が担当の患者さんは治療内容がブラックボックスなので形式的なモノにならざるを得ません。
一方、患者さんは診察室に通されるんだから、アレもコレも医師に伝えようとします。しかし、他の主治医の外来リハ患者さんに下手な説明はできません。
更に、外来リハも PT や OT のスケジュールに組み込まれているため、開始時間が遅れるわけにはいきません。遅刻すると、その間の時間が機会損失になるからです。
限られた医療資源を考えると、リハビリテーション特化施設でもないかぎり、意味のある外来リハ前診察を実践することなど不可能です。
理想論ではきっちりリハビリテーション前の評価を行うべきなのですが、医療資源は有限であるという視点が抜け落ちている気がするのは私だけでしょうか?
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