「老後資金に2000万円必要」問題が話題になっています。話題の中心にある金融庁の審議会の報告書はこちらからダウンロードできます。
3つの資料がありますが、このうち批判されているのは、(別紙1) 金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」 です。
全56ページからなるワーキンググループの報告書を拝読したのですが、経済環境や社会構造などの現状分析および高齢化社会に向けての課題が、端的にまとめられています。
文章は非常に平易であり、そこらへんにあるマネー雑誌や煽り本とは別次元の素晴らしい内容の報告書です。タダで読めるので、これを一読しない手はありません。
この報告書を拝読して、特に下記の点を再認識させられてハッとしました。
- 今後は自らがどのようなライフプランを想定するのか、そのライフプランに伴う収支や資産はどの程度になるのか、個々人は自分自身の状況を「見える化」した上で対応を考えていく必要がある(P.24)
- 認知・判断能力の低下は誰にでも起こりうる(P.24)
- リタイア期前後:リタイヤ期以降の人生も長期化していることに対応し、金融資産の目減 りの抑制や計画的な資産の取崩しに向けて行動する時期である(P.26)
スタートアップに取り組むまで本気でリタイアするつもりで計画を進めていたため、私は「リタイア」というキーワードに過剰反応しているのかもしれません(笑)。
冗談はさておき、ワーキング・グループのメンバーは真面目に議論を重ねて今回の報告書を上梓したものと思われます。とにかくレベルが高くて非常に参考になります。
奇をてらうところは全く無く、平均的な国民にとってはまさに今後の指針にするべき内容だと思います。おそらく何度も熟読して自分の将来について考えるべきでしょう。
今回のブログはここで終了ですが、話題になっている「老後資金に2000万円必要」は、P.21の2.基本的な視点及び考え方 に記載されている下記部分のようです。
(1)長寿化に伴い、資産寿命を延ばすことが必要
前述のとおり、夫 65 歳以上、妻60 歳以上の夫婦のみの無職の世帯では毎月の不足額の平均は約5万円であり、まだ20~30 年の人生があるとすれば、不足額の総額は単純計算で1,300 万円~2,000 万円になる。この金額はあくまで平均の不足額から導きだしたものであり、不足額は各々の収入・支出の状況やライフスタイル等によって大きく異なる。当然不足しない場合もありうるが、これまでより長く生きる以上、いずれにせよ今までより多くのお金が必要となり、長く生きることに応じて資産寿命を延ばすことが必要になってくるものと考えられる。
私は、これを読んでも何も感じませんでした。そもそも年金制度は現役時代の収入を100%保障する仕組みではなく、あくまで高齢者の生活費の下支えではなかったのでしょうか?
「老後は年金だけで生活していく」という考えは、あまりにもアリとキリギリスでいうところのキリギリス的発想だと思います。
「老後の面倒は 100%お上がみてくれるから、若いうちは何も考えずにお金を使ってもOK!」とか自分の子供が言ってたらぶん殴ってしまいそうです(笑)。
少なくとも、年金デモとかしているヒマがあるのなら、今回のワーキング・グループ報告書を熟読して、意識改革および今後の対策を考えるべきでしょう。
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