外来患者さんの中には、一定の割合で交通事故患者さんがいます。これは昔から特に変わりはないのですが、最近少し損害保険会社の対応に変化を感じました。
その変化とは、接骨院を併用している患者さんへの締め付けが厳しくなってきていることです。具体的には、受傷から2ヵ月ぐらいで「お尋ね」が来ることが多くなったのです。
もちろん、損害保険会社からのお尋ねが来るのは、外傷性頚部症候群(腰部症候群)患者さんです。昔は 3ヵ月ぐらいの印象ですが、最近は1ヵ月ちょっとで来るようになりました。
ご存知の方も多いかもしれませんが、接骨院業界は激変期を迎えています。事実上、保険診療から締め出されたので、彼らは自費メインでメシを食っていかざるを得ません。
損害保険会社が費用負担する交通事故患者さんは垂涎の的です。このため、交通事故患者さんの取り合いが発生しているのですが、損害保険会社が防衛線を張っているのでしょう。
そのとばっちり(?)が、私たちにも「お尋ね」という形で来ているようです。まぁ、文書で回答するだけですが、いちいちカルテを見直すのは非常に億劫です。
そうは言っても、所詮は第三者なので接骨院業界と損保会社の攻防を傍観しているだけなのですが、両方とも先細りの業界であることは共通しています。
以前もお話したように、まさに私たちにとっては「炭鉱のカナリア」なので、その動向には注意が必要だと感じました。
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