7月1日に2019年度の路線価が発表されました。
毎年、私は所有物件の路線価を集計しています。


参考: 2018年2017年


今年も昨年比で、路線価は堅調に推移しているようです。昨年もそうでしたが、実際のマーケットはすでに天井を打っている印象ですが、路線価には全く反映されていません。



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上のグラフは主な所有物件の路線価の推移です。上の 5つが現在も所有している物件で、上から6~8は売却済みです。参考までに一番下には唯一の郊外立地の貸家を入れています。


上から6つ目の物件のみ傾向が異なりますが、路線価の低い物件(地方・大都市郊外立地)はこの20年ほど、ほとんど路線価が上昇していない(むしろ下落)ことが分かります。


一方、路線価の高い物件ほど、路線価上昇の割合が大きいようです。ちなみに、今年は上から18.5%、25.6%、13.3%、10.3%、11.8%と軒並み10%以上の上昇率でした。


不動産投資を始めて16年目ですが、今回のような大幅な上昇は初めてです。不動産は良くて横ばいなイメージだったのが遠い昔のようです...


2019.7.1の日経ニュースでも、全国的に地価は二極化していると報道しています。遠い世界の出来事のようにも聞こえますが、実際の自分の所有物件でもこのことは顕著です。


私はデータ収集マニアです。せっかく集めた貴重な自分の所有物件のデータなので、自験例として分析してみました。


まず、地価上昇率は、商業地域 > 近隣商業地域 >> 住居地域の傾向が顕著です。私のメイン 5物件のうち、上から5番目は住居地域にある現自宅ですが、上昇率はイマイチです。


一方、この2年ほどで狂ったように地価が上昇している上の 2物件は商業地域です。それぞれ購入してから4年と7年ですが、購入時の路線価よりも60~70%も上昇しています。


ここから見て取れるのは、やはり商業地域の物件は変動率が激しいことです。今は地価が上昇しているのでいい感じですが、一旦下落し始めると正直言ってコワイです。


路線価が上昇するメリットは、(銀行融資を通じて)実勢価格上昇の要因になること以外にも、銀行の担保評価が上ることです。


何もしていないのに、銀行目線の資産評価額が膨らむので、担保余力が増してどんどん融資を受けやすくなります。バブル期の不動産投資家はこんな感じだったんだろうな...。


一方、路線価が上昇するデメリットも存在します。最右翼は固定資産税上昇の要因となることです。物件をたくさん所有していると、わずかな上昇率でも金額が大きくなります。


路線価上昇が好ましいか否かかは、その人の置かれた状況によります。いけいけドンドンの不動産投資家であれば好ましいですが、相続絡みでは忌避するべき状況です。


私の場合は法人所有にしているので相続の影響は小さいですが、自己資本比率 75%と高いので銀行融資をフルに活用できているわけではありません。このため中立と考えています。


市場から強制退場させられない限り、不動産投資のスパンは極めて長いです。毎年 7月1日には所有物件の棚卸を行って、自分の状況を客観的に把握していこうと思います。






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