先日、他院で人工股関節全置換術(THA)を施行しました。この医療機関では何度かTHAを施行したことがありますが、前回の手術は少なくとも2~3年以上前のことです。
手術室スタッフをはじめとするコメディカルのレベルは高く、比較的手際よく手術は進んでいきました。しかし、何かが違うのです。
例えば、寛骨臼内の処理をするのにヘルニア鉗子を右手に受け取った時に、普段と重さやサイズが微妙に異なるので思わず見直してしまいます。
些細なことではありますが、一事が万事なので何だか非常に違和感を抱きながら手術が進んで行きます。普段以上に周囲に気を遣っていたので非常に疲れました。
今回は事前に周到に準備をしており、開創鈎までメイン医療機関から持参しましたが、それでもホームとは全く異なる感覚でした。
アウェイで手術をする度に思うのですが、ホームで何事もなく手術ができるのは術者の技量もさることながら、コメディカルを含めた環境のおかげだということです。
いわゆる「チーム」が経験を積み重ねることでパフォーマンスを上げていくのでしょう。大事なポイントだと思いますが、ホームでしか手術していないと気付きにくい点ですね。
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初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です