私は外来で初診で診た患者さんはできるだけ再診予約するように努めています。初診患者さんを再診予約するか否かは、各ドクターの方針で大きなばらつきがあるように思います。


できるだけ再診予約をとらない医師も散見し、このような医師の外来は予約が無くてスカスカです。ただ、予約数が少ない=外来患者数が少ないというわけではありません。


予約無しで再診する患者さんは多いのです。医師にとっては予約を取らない方が少しは患者数が減って楽なのですが、予約を取得していない患者さんはたまったものではありません。


予約取得をできるだけ回避する医師は、トラブルが多い印象を抱いています。患者さんがイライラしがちなのも理由のひとつですが、医師の気持ちに問題があるケースも多いです。


このようなことを考えながら、私はできるだけ再診予約するようにしています。そして私が
初診患者さんを再診予約する理由は 3つあります。


まず第一の理由は、一度診ただけで 100%確実な診断は難しく、思ってもいない変化が起こることが時々あるからです。リスク回避のために再診を促すのです。


第二の理由は、再診予約することで患者さんに安心感が生まれるからです。再診予約せずに突き放すよりは、しっかりフォローしますというメッセージを与えるからです。


第三の理由は、再診予約すると患者さんの待ち時間が減るので、患者さんのストレスも少なくなります。いい感じの雰囲気で外来が始まるのでお互いハッピーです。


このような多くの利点があるので、敢えて
私は初診した患者さんは可能な限り再診予約することにしています。


予約をすると、どんどん外来患者数が増えるのではないかと思う方も多いでしょう。しかし、実は再診患者さんはそれほど労力を要しません。


初診時にしっかり診ているので 2回目以降の受診は現状確認でOKだからです。再診にはあまり
労力が必要ないので、患者数多くなるものの実際の負担はそれほどでもありません。



一方、初診患者さんは一切予約しない派の医師はどうでしょうか? 調子が悪くて受診した患者さんは延々と待ち続けるので、非常にイライラ感が募っているケースが多いです。


また、患者さんが
他の医師に流れる確率が高まるため、その医師の評判は必然的に落ちます。他から流れてきた患者さんを診ることほど不信感を熟成することはないですから...



このような理由があるので、多少しんどくても初診患者さんは再診予約してしっかり診ていくスタンスの方が、長い目で見るとそのドクターに資すると思うのです。






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