先日、Medical Tribuneを読んでいると、足関節骨折の手術成績は整形外科医の方が足病医の方が成績が良いという記事ありました。足病医って何だ???


調べてみると、足病医( Podiatrist )とは英米にある足部をトータルにみる医療職であり、医師とは異なる職種のようです。感覚的には歯科医師のようなものです。


守備範囲は足部から足関節より少し中枢までで、その部位に生じる疾患を全て治療します。爪や胼胝の処置も行う足の外科医といったイメージです。


糖尿病患者さんのフットケアが症例としては多く、整形外科(足の外科)・形成外科・皮膚科の知識を横断的に実践するそうです。


日本では足病医制度が入り込む余地は無さそうです。ただ、たしかに足部疾患を横断的に治療できる医師は日本に少ないので、存在すれば有用かもしれません。


外来レベルでは形成外科医が足病医の守備範囲をほぼ網羅しているのですが、わざわざ足病医を名乗って足部に職域を限定するメリットは無さそうです。


英米で足病医制度が成立した経緯は知りませんが、そのような職種が存在して一般に広く受け入れられていることは私にとってトリビアでした。





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