椎間板性腰痛は、椎間板および椎体終板軟骨に分けて考えます。MRIで椎間板変性を認める症例は多いですが、すべてに腰痛があるわけではありません。


それでは、椎体終板軟骨はどうでしょうか? 椎体終板軟骨の MRIの評価では Modic分類が有名です。恥ずかしながら、Modic分類は最近まで知りませんでした(苦笑)。


T1強調画像で椎体終板に低信号領域を認めるものは Modic Type 1、高信号領域を認めるものは Modic Type 2です。Modic Type 1は腰痛との関連性が示唆されています。



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上図は L5椎体終板に T1強調画像で椎体終板に高信号領域を認めるため、Modic Type 2に分類されます。実際、この方は腰痛で悩んでいるわけではありません。


私が研修医の頃は、Modic Type 2をみて、もしかして化膿性椎間板炎?!と思ったこともありました。今にして思えば恥ずかしいかぎりですが、MRIの読影も日進月歩です。





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