整形外科外来をしていると骨粗鬆症患者さんが非常に多いです。骨粗鬆症は内科でいう高脂血症患者さんのようなものなので、基本的には時間をかけることはしません。


侵襲的な検査はできるだけしない方針なので骨代謝マーカーもあまり測定しません。それでもときどき骨代謝マーカーを測定することがあり、下記の2つが重要だと思っています。 

  • 骨吸収マーカー(TRACP-5b)
  • 骨形成マーカー(BAP) 


しかし、最近は以前にも増して骨代謝マーカーを測定しなくなりました。何故なら、イベニティという万能薬(?)が出たので骨代謝を考える必要性が低下したからです。


もちろん、骨代謝マーカーをまったく測定しないわけではありません。ご存知のように、骨代謝マーカーは動的なマーカーで、現時点での骨代謝状態を鋭敏に反映します。


静的な指標である骨密度(BMD)との最大の相違点はリアルタイムなことです。 骨代謝マーカーが臨床で求められている役割は、①骨代謝状態の評価 ②薬物治療の評価です。


長期間フォローしている症例では、基本的には骨密度で現状の確認をしながら、骨代謝マーカーで骨密度が今後どのように変化していくかを予想して治療方針を決めています。







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