先日、大腿骨頚部骨折にたいして人工骨頭置換術施行した症例で、大腿部痛を訴える症例がありました。骨粗鬆症が高度だったのでイベニティ→BP製剤にスイッチしたところです。
大腿部痛を訴えて近医を受診したのですが、その際の担当医から「非定型大腿骨骨折の疑いあり」と言われたとのことで、患者さん家族が怒鳴り込んできました...。
大腿骨の単純X線像では、ステム先端の皮質骨がやや肥厚しています。これ自体はよく外来でみかける所見であり、何故この所見で非定型大腿骨骨折なのか理解に苦しみます。
診察すると、どうやら腰椎由来の臀部から大腿部痛のようです。まだ、BP製剤は1回しか服用してもらっていないので、非定型大腿骨骨折はないだろうと思いました。
しかし、その開業医はそこそこベテラン医師なので、もしかしたらイベニティでも非定型大腿骨骨折は発生するのかも? と心配になりました。
製薬会社に問い合わせたところ、BP製剤の長期服用例で報告があったようですが、イベニティ単独ではないようです。そりゃそうだな...。
もちろん、非定型大腿骨骨折自体が原因不明であり、半数以上は BP製剤服用歴は無いため、BP製剤の長期服用が無くても発生する可能性はあります。
今回患者さんに怒鳴り込まれて、改めて非定型大腿骨骨折症例の対応は難しいと感じました。まぁ、今回は誰が見ても非定型大腿骨骨折ではないのですが...。
豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です
変な医者ってどこにもいますね。ドヤ顔で間違った説明をして、前医と患者を揉めさせる医者
心中察します お疲れ様です。