先日、痛風発作を併発した人を診察しました。母趾基部が腫れあがっており、非常に気の毒な状況です...。


以前からフェブリクを服用しているそうなので、用量調整をしなければいけませんね、という話で診察を終了しました。もちろん、フェブリクは継続服用を指示しました。


ところが翌日も再診され、近所の人から発作中はフェブリク服用を中止しなければいけないと聞いたがどうなんでしょう? と詰問されました(苦笑)。


このパターンは整形外科あるあるなので、自信をもって「フェブリクは服用続けてください!」と念押ししました。下記は高尿酸血症・痛風の治療ガイドラインからの抜粋です。



痛風発作中はできるだけ患部を安静に保ち、冷却し、禁酒を指示する。発作時に血清尿酸値を変動させると発作の増悪 を認めることが多いので、発作中に尿酸降下薬を開始しないことを原則とする。

ただし、すでに尿酸降下薬の投与を行っている場合は、原則として中止せずそのまま服用させ、コルヒチン、NSAIDs、ステロイドなどを加えて治療する。



整形外科医の肌感覚としては発作中にも尿酸降下薬は中止しない! は常識なのですが、一般の方にはなかなか理解できないのかもしれませんね。


一般の方にも理解してもらうためには、痛風発作は血清尿酸値の濃度が変化するときに発症しやすいことを説明するべきだと思いました。






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