先日、TKA術後の伏在神経膝蓋下枝損傷の予防に、膝蓋前外側皮切(外側凸の弧状切開)が解決策となる可能性があることを記載しました。
そこで、さっそく先週の TKAで実践してみました。皮膚切開を膝蓋骨から膝蓋腱の外側縁にするだけなので楽勝だと思っていました。
しかし実際には、やや手間取ってしまいました。支帯上まで一気に切開して、脂肪組織内に切り込まないようにして内側皮弁を起こします。
ところが、肝心の脛骨結節部ではどこが支帯なのか少々分かりにくかったのです。仕方なく近位の大腿四頭筋部分で支帯を確認して遠位に展開することにしました。
膝関節内へのアプローチは medial parapatellarで進入しましたが、術中操作の際に内側皮弁が術野に巻き込まれます。このため、TKAではあまり使用しない高さの筋鈎が必要でした。
予想外に苦戦です...。もちろん苦戦と言っても、アプローチを medial parapatellar → sub-vastusに変更するのとは比較になりません。
しかし、内側皮弁が舌のように術野に垂れ込むので、たびたび鬱陶しさを感じる手術でした。もちろん、この皮膚切開で伏在神経膝蓋下枝損傷を回避できれば全く問題なしです。
★★★ 管理人 お勧めの医学書 ★★★
初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
アクセスカウンター
- 今日:
- 昨日:
- 累計:
管理人によるケアネット連載コラム
管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
人気記事
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
カテゴリ別アーカイブ
QRコード
お気に入りリンク集
記事検索
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。
利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。
当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。