先日、高齢者が右股関節部痛の主訴で受診しました。施設入所中の方で認知症があり、転倒歴は不明とのことでした。
施設内で人知れず転倒していた等のパターンはありがちなので、さしあたって単純X線像を撮像したのですが、明らかな異常所見を認めません。
身体所見として、右鼠径部を押さえると少し痛がります。しかし、右股関節の回旋時痛や軸圧痛は無いようです。
大腿骨近位部不顕性骨折の可能性もあるためMRIを施行しましたが、特に異常所見は無いようです。おかしいな???
熱発は無かったのですが、結晶性関節炎を疑ってMRIと同時に採血依頼もしていました。データを確認すると、CRP / WBCがそれぞれ18mg/dL / 18000/μLもありました。
よく診察すると、右鼠径部というよりも、もう少し中枢方向のMcBurney点に近い印象です。腹部CTではみごとに回盲部の炎症がありました。いわゆる虫垂炎ですね...。
股関節だけみていると「1週間ほど様子をみましょう」と言うところでした。初めての経験でしたが、右股関節部痛の鑑別診断として、虫垂炎も考える必要がありそうです。
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ってことで、救急隊のストレッチャーから移動することなく、消化器二次救急に回ってもらった症例が昨年度ありました。