先日、足関節脱臼骨折(PE stage 4)の手術を施行しました。内側は三角靭帯性裂離骨折がありました。


これまで、三角靭帯損傷のみの症例では内側を展開して三角靭帯を縫合することはせず、術後3週間ほど外固定して治療していました。


裂離骨片が小さいので、今回も三角靭帯損傷に準じて保存的に治療しましたが、どうも内側の不安定性が残存しているように見えます。



222 - コピー



外固定を除去した状態で撮像しているので、外固定での評価もしなければなりません。シーネ装着下に撮像すると、それなりに戻っていました。


このため外固定を 3週間併用しようと思いますが、これまで無視していた三角靱帯損傷は本当に保存治療でよいのか? という疑念を抱くようになりました。


何度か三角靱帯を縫合したことがありますが、比較的しっかり縫合することが可能です。しかし、今までは手術しても保存治療でも成績に大差は無いと考えていました。


今回のように内側の不安定性をうかがわせる所見をみたのは初めてなのですが、もしかしたら裂離骨片の存在が影響しているのかもしれません。


PEでは骨間靱帯損傷があるので、術中に内側不安定性を正確に判断するのは難しいと思います。皆さんどうしているのでしょうね...。





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