先日、アレルギー科で金属アレルギーの診断された人が来院しました。LST(リンパ球刺激試験)を施行されており、チタンとニッケルにアレルギーがあるようです。


ニッケルやクロムのアレルギーはよく聞きますが、チタンのアレルギーは見たことがありません。金属アレルギーは歯科領域のインプラントで議論されることが多いです。


チタンは溶出率が低いので、一般的にはアレルギーを併発することはありません。しかし、ご丁寧にも LSTが実施されているので無視できない状況です。


チタンが使用されていないインプラントを調査したのですが、やはりセメントレスでは存在しないようです。私自身、これまでチタン合金のインプラント使用経験しかありません。


一方、セメントTHAは基本的にステンレス鋼なので、チタンは使用されていません。ニッケルはクリアできないものの、セメントTHAであればチタンは回避できそうです。


セメントTHAでは長期成績が問題になります。ステムの成績はセメントレスに遜色は無い(むしろステム周囲骨折頻度は低い)ものの、カップの成績はセメントレスに劣ります。


このため、通常症例ではセメントレスを選択することになりますが、LSTまでされてチタンアレルギーを指摘されている症例では、セメントTHAを選択せざるを得ないと思います。


金属アレルギーのほとんどはまがい物ですが、ときどき本物も含まれているようです。そのような時にはインプラント選択で注意をしましょう。






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