ロイターに興味深いコラムがありました。
日米インフレ格差とドル円、150年の歴史から推理する展開 です。


ドル円相場の 150年にもおよぶ歴史を簡潔に総括しており、そこから導き出される現状分析がとても秀逸です。このコラムの前半の要旨は下記のごとくです。


  • 変動相場制に移行した1971年から円高に動き 1995年に実質的価値が最高値をつけた
  • 1995年からの26年間で1971年の円安水準に戻った
  • 円相場は実質的価値と名目的価値を分けて考える必要がある


そして現状はコロナ禍で日米の消費者物価指数・前年比の差が5%ポイント台後半まで拡大しており、ドルの価値が円に対して年率で5%減価していることを意味しています。


このため、円の名目的価値の上昇は続き、数年以内にドル円相場は100円を割れる可能性が高いです。しかし、これはドルの紙屑化が円よりも速いだけの話に過ぎません。


今年の水準では毎年5%以上の円高(=毎年 5円ずつの円高)にならない限り、インフレ率格差ほどの円高ではないため、円の実質的価値は下落していることになります。


世の中には「円高のタイミングでドルに換える」「VTIを保有し続けると右肩上がり」という人が多いですが、毎年3~5%上昇してトントンという事実を知らないのでしょう。


つまり、何の目的も無く円から紙屑化が速いドルに換えることは愚の骨頂であり、VTIも10年で1.5~1.6倍以上にならない限り、日本円で持っている方がマシなのです。


もちろん、日本円も減価していくので 100%現金のままは避けるべきですが、日本株や不動産の上昇率が海外と比較して低いからと言って忌避するのはお門違いだと思います。


前提となる米国のインフレ率が低下した場合には上記で述べたよりも低い基準が合格点になりますが、それでも名目的価値しか見ないで資産形成を考えるのはご法度です。


通貨の実質的価値(=購買力)をベースにして資産形成を考える習慣をつけると、米国株礼賛とは少し異なる風景が見えてくると思います。





★★ 管理人監修の資産形成マニュアル ★★
 


管理人監修の「勤務医の、勤務医による、勤務医のための資産形成マニュアル」です。高度な医療技術で社会貢献するためには経済的安定が不可欠! という信念のもと、管理人は多くのメンターから指導を受けました。

その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。その指導内容をまとめたものが本マニュアルです。既に資産運用をしている方でも、勤務医のアドバンテージを生かした新しい考え方が見つかるかもしれません。

PDF版の販売で、30日間の返品保証付きです。当直1回分にも満たない価格なので、本マニュアルの手法を実践すれば、あっという間に元が取れると思います。 尚、医師以外の方のご購入はご遠慮ください。



情報教材表紙