今週号の週刊ダイヤモンドの記事に触発されて、すっかり巨大な債務を抱えている企業に対する興味が湧きました。ホント単純ですね(笑)。
さて本当に金利は上昇しなくても超円安とインフレが進行するパターンが発生すると、金利上昇+超円安+インフレの財政破綻論 3点セットと比較して slow deathの道を辿ります。
真綿で首を締められるような状況が延々と続くため、苦しい生活ながら「日本脱出」と言った感じにはならないことが予想されます。
このままではそのような厳しい未来が到来する可能性が高そうですが、座して待つわけにはいかないので対策を考えてみました。それは先週コメントした「焼け太り」パターンです。
理論的には日本国と同じポジションだと利益を得ることができるハズです。つまり返済しきれないほど巨大な債務を抱えるのです...。
一個人がコレをやると破綻必至なので絶対にやってはいけませんが、巨大な債務を抱えている企業へ投資することで、疑似的に巨大な債務を抱えるメリットを享受できそうです。
そもそも論としてなぜ巨大な債務を抱えると有利なのでしょうか?それは超円安とインフレが進行が進行すると通貨価値が激減するので、実質的な債務負担も減少するためです。
しかも金利が上昇しないのであれば「安全に」債務が圧縮されるまで待機できるという、背徳的な構造が出来上がってしまいます。
意図せず(本当は意図している?)日本国がコレをしようとしているワケですから、私たち国民が一枚噛んでも叱られないのではないでしょうか???
そしてこの戦略を敢行するために必要なツールは、円貨で巨大な債務を抱えている企業群です。業種的には下記が有力候補でしょう。
- 電力会社
- 鉄道
- 不動産
- 総合商社
- 製鉄
- 通信
私の立場ではすでに電力会社と不動産会社(J-REIT)はお腹いっぱい所有しているので、鉄道、総合商社、製鉄、通信を調べてみました。
日本企業の健全な財務状況に改めて驚きました。自己資本比率の高さは鉄道や製鉄も同じです。私が株式投資を始めた 2001年頃と比べて、全く別物の財務内容になっていました。
こんなにキレイな BSなのに株価はどうしてこんなに低いのでしょうか??? おそらく投資せずに内部留保を積み上げてきた結果がコレなのでしょう。
意外なほど自己資本比率が高い企業ばかりで肩透かしを喰らいましたが、中には自己資本比率の低いヤバめの企業が紛れていました。
例えば、ソフトバンク、西武ホールディングス、近鉄グループホールディングスなどです。いずれも10%台の自己資本比率しかなく、往年の日本企業のようです(笑)。
これらの企業群に投資すれば、金利は上昇しなくても超円安とインフレが進行するパターンが発生しても大丈夫なのでしょうか?
実はまだチェックするべきことがあります。それは融資を受けているのが円貨であるか否かです。もし米ドルなどの外貨建てが紛れていると円安進行で破綻必至です。
この基準ではソフトバンクは避けた方が無難ではないでしょうか。いずれにせよこの戦略を採用する場合には、10年間ぐらいの超長期の目線が必要です。
そんなに長い時間にわたって虎の子の資金をこれらの企業群に投資するのは現実的ではなさそうですね。今回はアタマの体操なので、本気でこの戦略を採用しない方が無難でしょう。
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