外来で両下肢痛と間欠性跛行で治療している人がいますが、保存治療が奏功しません。EPAやシロスタゾールを処方しても効果が無いのです。



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腰椎MRIはこんな感じです。よく見かける腰部脊柱管狭窄症とは明らかに異なる画像所見ですね。硬膜管が星型に圧迫されています。


病名は、腰椎硬膜外脂肪種症です。ステロイド使用者や高度肥満の人に発症します。高度肥満の少ない日本人では比較的稀と言われています。私の中では、3例目ぐらいでしょうか。


星形に硬膜管が圧迫されている画像所見は、もう少し多くの患者さんで見かけますが、間欠性跛行まできたす症例はそれほど多くありません。


この症例は保存治療が無効なので除圧術を検討しています。尚、腹部CTでは内臓脂肪がすごいことになっています。まずはダイエットが必要なのかもしれませんね...。







管理人 お勧めの医学書


自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。