米国株への資金還流はウクライナ侵攻で根幹から崩れた
4月22日のニューヨーク株式市場は大幅に続落しました。下げ幅に目が行きがちですが、S&P500種株価指数は週間ベースで3週連続で下げています。
直接の原因は期待外れの企業決算ですが、積極的な利上げへの警戒感が投資家のマインドを冷やしているのでしょう。利上げ速度が読めない状況では、株価下落も仕方ないですね。
しかし、今回は米国株式市場への資金流入量自体も考慮する必要があります。その原因はもちろんロシアによるウクライナ侵攻です。
ロシアへの制裁の一環として、ロシア中央銀行のドル・ユーロ建て資産の凍結、ロシアの銀行のSWIFTからの締め出しが実施されました。
ロシアのような大国に対する制裁は初めてです。そしてこの制裁は、米国が point of no returnを越えたことを意味します。
中露のような米国と敵対する国家群や、米国と距離を置きつつある湾岸諸国は、米国への投資を忌避するでしょう。これは純粋に米国株式への資金流入が細ることを意味します。
世界中から資金を集めて株高を演出する仕組みが根幹から崩れてしまいました。この影響は米国株相場に大きな負の影響を与えます。
バフェット指数に見る米国株の異常さ
バフェット指標とは、名目GDPに対する株式時価総額の割合です。実態経済と比較して、株式時価総額がどの程度膨らんでいるのかを判断できます。
一般には 100%を上回れば株価は割高、下回れば割安と判断します。現在のバフェット指数はいかほどでしょうか。
上記のチャートのごとく、2022年4月時点で 186%もあります。歴史的にみても、ヤバいほど米国株式市場が過熱していることが見て取れますね...。
2020年のコロナショック直前時点でも、バフェット指数は市場最高値でした。本来ならこの時点で米国株高が崩壊してもおかしくありませんでしたが、まさかのコロナ禍です。
想像を絶する金融緩和が世界的に実施された結果、米国株は崩壊するどころか更に上昇速度を加速します。客観的に見るといつ何が起こってもおかしくない状態と言えるでしょう。
医師は米国株ETF積立投資を続けても良いのか
VTI、VOO、QQQなどの米国株ETFの積立投資が流行しています。VTも実質的には米国株投資なので、これらを合わせると相当数の医師が米国株投資を実践していると思われます。
現時点の現役医師のほとんどは、1990年代以降に働き始めています。この時期は米国株の超長期上昇開始と一致します。
つまり、医師になったどの時点からであっても米国株投資を始めていれば、誰でも勝てたことになります。これって一種のユートピアですね。
後方視での素晴らしい結果は、この状態が未来永劫続くという予想を私たちに感じさせます。果たして本当に米国株は永久に上がり続けるのでしょうか。
たしかに米国という国の総合力には目を見張るものがあります。地政学的にも極めて有利。しかし、資金流入システムの破綻とバフェット指数の異常さは糊塗できません。
数十年単位では上昇するのでしょうが、10~20年スパンでは1970年代の「株式の死」が再来する可能性があります。10~20年の長期停滞は私たちの人生計画に影響を及ぼします。
そのような可能性が決して低くないことを、現役の医師は認識するべきだと思います。少なくとも米国株ETFに積立投資していれば絶対勝てるとかは、お花畑過ぎて危ないでしょう。
まとめ
米国への資金還流システムはロシアのウクライナ侵攻で破綻した可能性が高いです。バフェット指数も史上最高値付近です。米国株は株式の死を迎える可能性があると考えています。
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平和が1番ですが、日本が何かの時にはやり返せる軍隊を持つ事は望みますけど!