先日の人工股関節全置換術では、Stryker社の Trident Ⅱが登場しました。Trident Ⅱは Tridentではなく、Tritaniumの後継機種です。


Tritaniumはまだ上市されてからさほど時間が経過していません。この時期に Trident Ⅱが投入された理由は推して知るべしですね(苦笑)。


さて、肝心の Trident Ⅱですが、ひとことで言うと好印象です。Trident Ⅱは 3Dプリンティングされた 3Dポーラスです。このため従来製品よりもカップの厚みが薄いです。


カップが薄くなるとたくさんのメリットがあります。小さいサイズのカップでも大径ヘッドを使用できたり、スクリューを挿入できる角度が大きくなります。


さらにデバイスも進化しています。カップを固定するロッドは本体を回転させるのではなく手元の大きなネジで着脱できます。この構造はカップの寛骨臼内での安定性に寄与します。


痒い所にとの届く洗練さがありますが、唯一残念な点はポリエチレンライナーのロッキング機構でしょう。なぜか評判の悪い従来の Tridentと同じなのです。


まぁ全体的に言うと、Tridentユーザーにも受け入れられやすい 3Dポーラスのカップではないでしょうか。安定の HAコーティングか新規性のある 3Dポーラスか迷うところですね。







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人工股関節全置換術