患者数コントロールについての愚痴です。
場末病院では集患がとても大変です。


大学や日赤などの基幹病院は黙っていても患者さんが集まります。むしろ、どうやって患者さんを受診させないかに知恵を絞ることも...。


このような環境で勤務している人には理解し難いかもしれませんが、集患は本当に頭の痛い問題です。私立病院では、医師の評価は基本的に売り上げです。


このため集患は極めて重要なポイントなのですが、どうもパラメディカルには理解してもらえないようです。その代表例は、満床でもないのに退院を促す行為です。


せっかく私が苦労して入院させた患者さんも、ADLがある程度回復するとすぐに退院調整とか言い出します。おいおい、ちょっと待て! そんなに早く退院させなくてもいいでしょ。


すぐに退院調整を言い出すスタッフは「底の抜けたバケツ」に見えて仕方ありません...。こちらの苦労も知らず、よく退院調整とか言い出すな。


少し前まで「こいつらアホなんだ」と思っていましたが、最近になって彼らの KPIが在院日数短縮であることに気付きました。


なるほど、なぜ在院日数短縮が大切なのかを知ることなく、在院日数短縮が至上命題になっているため、全体の状況が全く見えていないようです。


在院日数短縮が大切なのは、DPCが高稼働している施設に限られます。満床でもないのに在院日数短縮しても医業収入が減るだけで何の意味もありません。


少し考えれば分かりそうなモノですが、彼らにイチイチ説明するのは大変です。このため、空床率をニラみながら「退院はまだダメ!!」と日々連呼しています。


おそらくパラメディカルからは、コイツはヤブ医者か治療が慎重すぎるのかのどちらかだろうと思われているに違いない...。





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