今日は、患者さんはあなたの実力ではなく、看板で集まっていないですか? という少し耳の痛いお話です。
新年度入りして、私は勤務先の病院内でのポジションが上がりました。対外的にはほぼトップに近い職位です。このため、やたらと紹介患者さんが押し寄せるようになりました。
しかも、皆さん目をキラキラ輝かせている(笑)。もちろん、私の実力が新年度入りして大幅にアップしたわけでは一切ありません。
それにも関わらず患者さんが押し寄せてくるのは、ひとえに職位のなせる業でしょう。しかし、日常診療していると、あたかも自分の実力のように感じてしまいます。
そして周囲の人たちに、もっと頑張れよと思いがちです。しかし、ちょっと待ってください。患者さんが押し寄せるのは、私が優れているのではなく、単に職位が高いだけ...。
私は慎み深い性格(笑)なので自分の器量を把握していますが、これが何年も続くと自分の実力と勘違いすること必定だと思います。実際に私でさえも実力と勘違いしがちです。
しかし事実は散文的です。患者さんが押し寄せてくるのは、決して私の実力や人柄が良いからではなく、単に職位が高いだけ。
単にシステムに支えられてやっているだけであることを理解しながら、過不足無く期待されている役割を演じ切ろうと考えています。
管理人 お勧めの医学書
全くもって同意です。
大学でも、基幹病院でもそこの医者にみてもらってる感だけなのですよね。個人なんて誰もみてません。
腕の良い医者、経験豊富な医者、頭の良い医者はそこら中にいますが、分かりやすさが現代社会ではないのでしょうね。