先日、フォロー中の関節リウマチ患者さんが転倒して大腿骨転子部骨折を受傷しました。手術に向けて準備をしていると、家人から大量の持参薬が届いたとの一報がありました。


気にも留めていなかったのですが、薬の量を聞いて驚愕です。その数、ナント1年分...。ほとんど服用していないじゃないですか!!!


たしかに、この患者さんは関節リウマチのコントロールが良くありませんでした。何となくコンプライアンス不良そうだったのですが、まさか1年分も溜め込んでいたとは。


関節リウマチは「痛い」ので、ここまでコンプライアンス不良の人は珍しいと思います。一方、「痛くない」糖尿病患者さんでは、さほど珍しくことではないでしょう。


実際に、同じぐらいに入院した糖尿病患者さんは、入院してから服薬管理を厳密に行った結果、劇的に血糖が下がりました(苦笑)。


患者さんは、医師の前ではよい子にしています(笑)。薬もきっちり飲んでいますよと。しかし、そんな言葉に騙されてはいけません。


数値が思わしくない時には、自分の処方内容もさることながら、この患者さんは本当に服用しているのだろうかという観点も必要だと思います。






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初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です