先日、大腿骨転子下骨折(reverse obliquity)に対する骨折観血的手術がありました。reverse obliquity 型の大腿骨転子下骨折はご存知のように難しい骨折です。
reverse obliquity 型の大腿骨転子下骨折の問題点は、荷重すると骨折の転位が増大する方向に働く点です。このため、強固な内固定が必要です。
消去法的に、reverse obliquity 型の大腿骨転子下骨折で使用できる内固定材料は、ロングタイプの髄内釘ということになります。
しかし、通常の大腿骨転子部骨折や大腿骨骨幹部骨折と異なり、以下のようないくつかのピットフォールがあるので注意を要します。
reverse obliquity 型の大腿骨転子下骨折の問題点は、荷重すると骨折の転位が増大する方向に働く点です。このため、強固な内固定が必要です。
消去法的に、reverse obliquity 型の大腿骨転子下骨折で使用できる内固定材料は、ロングタイプの髄内釘ということになります。
しかし、通常の大腿骨転子部骨折や大腿骨骨幹部骨折と異なり、以下のようないくつかのピットフォールがあるので注意を要します。
大腿骨のエントリーポイント
まず、髄内釘のエントリーポイントですが、通常よりも前方から刺入することを心掛けます。これは大腿骨が前弯してことに起因する jamming を防ぐためです。
大腿骨転子部骨折ではショートネイルのため、大腿骨骨幹部骨折では中央で骨折しているので、髄内釘を挿入する際にも大腿骨前弯は問題になりません。
大腿骨転子部骨折ではショートネイルのため、大腿骨骨幹部骨折では中央で骨折しているので、髄内釘を挿入する際にも大腿骨前弯は問題になりません。
しかし、大腿骨転子下骨折ではストレートに大腿骨前弯が髄内釘に影響を与えるので、エントリーポイントが重要となります。
遠位スクリューの刺入が難しい
もう一点は遠位スクリューの刺入です。通常の大腿骨顆部と異なり、イスムスに近い部位は高齢者であっても皮質骨がしっかりしています。
したがって、キリで取っ掛かりを作ることも一苦労で、大腿骨顆部に遠位スクリューを挿入する安易な感覚でいると、少し苦労するかもしれません。
大腿骨近位骨片の完全な整復は難しい
単に髄内釘を挿入するだけでは、近位骨片の整復はできません。髄内釘挿入前にwiringなどで近位骨片の外転転位を整復しておく必要があります。
しかし、抗凝固療法を行っている高齢者では、骨折部を展開するのは憚られるケースがあります。今回もそのような症例だったので、結局 wiring無しで髄内釘を挿入しました。
大腿骨近位骨片の外転転位が少し残りましたが、いずれにせよ免荷が必要なので多少の転位は許容されるのかなと考えています。少なくとも未だ遷延治癒や偽関節は経験ありません。
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