個人的な話で恐縮ですが、年度末は非常に忙しいです。特に今年の忙しさは半端ではない。その理由は、医師の退職ラッシュに遭遇中だからです。


医師数が半数近くになるという一種の医療崩壊に見舞われています。このため、残留組の医師にかかる負担が凄まじいのです...。


まぁ、昔から忙しいのは慣れっこなのですが、今回は少し事情が違います。内科医師が絶賛激減中なので、肺炎とか尿路感染症は私(=整形外科医)が診ているという末期的状況。


さすがに心不全とかはヘルプしてくれますが、重症肺炎ぐらいは自分で診とけや! という周囲からのプレッシャーが凄まじい(笑)。内科患者を整形で受けるのは止めたいです。


さて、人の命は永遠ではないので、内科的疾患の患者さんを常に10名以上抱えていると、看取りの問題が出てきます。


整形外科医なのに生と死の狭間を観察する毎日ですが、些細ではあるけど結構信憑性の高そうな「生と死を分ける」2つのポイントに気付きました。


ひとつ目は、食事を摂れているか否か。食事がそれなりに入っていると、CRPが20~30あろうが大丈夫な印象を受けています。一方、食事が入らなくなると相当苦しい...。


ふたつ目は、声を出せるか否かです。リカバリーできる肺炎は、しっかり発語できる人が多い印象です。耳が遠くて大きな声の患者さんも居ますが、大きな声=良い事だと思います。


このようなアナログなシグナルも確認しながら、患者さんの予後を予想しながら、家族を看取りに導く...。人工関節の予定手術と並行して実践している自分に少し驚きです。






管理人 お勧めの医学書

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です




整形外科研修ノート 改訂第2版