先日、日経新聞の記事を読んで、強い危機感を覚えました。「官製「値下げ」でゆがむ物価 原油高でインフレ加速の米欧に逆行」というニュースです。
現在、中東情勢の影響で原油供給が滞り、世界的な物価高が進んでいます。これは本来、経済の自然な反応です。
しかし、世界中がその荒波に揉まれる中で、日本だけが補助金によって不自然に価格を抑え込んでいます。
一見、生活者に寄り添う「優しい政策」に見えるかもしれません。しかし、現実社会にフリーランチは存在しません。無理な価格抑制には、取り返しのつかない副作用があります。
第一に、「危機感の麻痺」です。価格が据え置かれれば、私たちは「石油を節約しよう」とは思いません。私も含めて、普段通りジャブジャブ使ってしまいます。
もし戦争が長期化すれば、本来守るべきはずのエネルギー資源を浪費し続けて、結果として日本の生存を脅かす事態を早めてしまうでしょう。
もし戦争が長期化すれば、本来守るべきはずのエネルギー資源を浪費し続けて、結果として日本の生存を脅かす事態を早めてしまうでしょう。
第二に、「将来へのツケ」です。補助金は空から降ってくるものではありません。その原資は私たちの税金であり、もっと言えば「未来の子どもたちからの借金」です。
目の前の痛みを和らげるためだけに、将来の蓄えを使い果たすような行為は、果たして正しいと言えるのでしょうか。
目の前の痛みを和らげるためだけに、将来の蓄えを使い果たすような行為は、果たして正しいと言えるのでしょうか。
実際、円安が進んでいる背景には、バブル崩壊以降、安易に繰り返されてきた「ばらまき」によって日本円の信用が失われてきたという事実があります。
政治家が「国民に苦労をさせたくない」と願う気持ちは分かります。しかし、あまりにも甘やかしすぎれば、最終的に手痛いしっぺ返しを食らうのは私たち国民自身です。
国民の痛みを抑えるため、物価が上がるべき局面で、無理やり抑え込む。そんな場当たり的な対応を続けるべきではありません。
このまま「現実」から目を背け続ければ、日本円、そして日本経済そのものが、静かに、しかし確実に崩れ去ってしまうのではないかと危惧しています…。
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