整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

医療訴訟

術前検査で癌が見つかり患者さんに感謝されたが...

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先日、橈骨遠位端骨折の術前検査で胸部の単純X線像を撮影しました。何気にみていると、右肺門の下の方に 1cmぐらいの結節影らしきモノが...。


少し迷いましたが胸部CTを撮像したところ、明確な結節を認めました。シロウト目に見ても悪そうな顔をした結節影です。


さしあたって内科に紹介したところ、肺癌の可能性があるとのことでした。肺癌か否かの気管支鏡での精査が必要とのことでしたが、骨折の治療を優先してまずは手術を行いました。


そして骨折の術後に近くの総合病院で気管支鏡を実施して肺癌確定、その後は間髪空けずに肺切除術を施行したそうです。


先日、その患者さんが骨折の術後フォローで再診されたのですが、感謝されっぱなしでした。曰く、肺癌を見つけてくれたおかげで一命を取り止めたと...。


まだ肺癌が小さかったので根治的治療が可能だったようです。検査での癌見逃しがクローズアップされがちですが、今回のような良い方のパターンは珍しい部類だと思います。


患者さんに感謝されて悪い気はしません。しかしよく考えると、今回はたまたま見逃しませんでしたが、下手したら数年後に見逃しで訴えられていた可能性もあります。


勝って兜の緒を締めよではないですが、これからも胸部の単純X線像などで見逃しを発生させないように注意し続ける必要があると思いました。






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血尿を甘く見るな! 医療訴訟になる可能性も

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整形外科医と言えども、尿潜血プラスの症例を担当することは多いと思います。術前検査では結構な頻度で尿潜血プラスですし、高齢の入院患者さんでも尿潜血は一般的です。


このため尿潜血をみても特に何も感じなくなりがちです。「あー尿潜血ね、よくある検査異常値でしょ」と思っている人も多いはず。


もちろん多くの尿潜血は尿路感染症や尿路結石に付随したものです。このため医師側の緊張感は緩みがちです。しかし、尿潜血の原因が腫瘍である可能性があります。


しかし、血尿診断ガイドラインでは血尿があった場合には、膀胱癌のスクリーニング(尿細胞診を)を追加することは血尿診断ガイドラインで推奨グレードBとされています。


推奨グレードBとは無視できない評価です。大多数の整形外科医は無症状の尿潜血をみてもスルーしているのではないでしょうか。しかしこれは地雷原を歩いているようなものです。


やはり血尿が持続している場合には、泌尿器科に診察依頼するべきでしょう。過剰医療の誹りを受ける可能性はありますが、トラブル回避にはやむを得ずではないでしょうか。






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難しい判断をする時には診療録に理由を記載しよう!

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実臨床では判断に迷う機会が多い


実臨床では正解がありません。特に状態の悪い患者さんや、手術を考えるような症例では、判断に迷う状況を頻回に経験します。


この治療法を選択して結果が悪かったらどうしよう...。このような不安を感じたことの無い医師は居ないはずです。


先日、超高齢者で肺炎を併発している大腿骨転子部骨折の患者さんの治療で迷いました。スルバシリン点滴で肺炎は軽快しました。


しかし、経口摂取が十分ではないため、高ナトリウム血症を併発したのです。私の居るような場末病院ではリソースが少ないので、手術枠にも余裕がありません。


今日を逃せば次に手術できるのは1週間後になります。選択肢は、思い切って今日手術をするのか、1週間待機するのかの究極の選択です。う~ん、困った...。



治療選択の判断理由をカルテに記載


かなり悩みました。高ナトリウム血症の程度が重度でなかったこともあり、勇気を出してその日に手術をすることにしました。


本当にこの判断が正解なのかはイマイチ自信がありません。本当は1週間待機するべきなのではないのか??? しかし1週間も待機したら肺炎が再燃しそうな気がします。


逡巡しながら手術決定しましたが、その日に手術をする判断の思考過程を簡潔に診療録に記載しました。こうすることで仮に結果が悪くても判断理由が第三者に明示されるからです。


後方視的に別の判断が良かった場合であっても、その時点ですべての選択肢を検討して下したという証拠を診療録に残しておくと、トラブルを回避できます。


治療方針決定の判断理由を診療録に残す習慣ができてから、厳しい判断をする際のストレスがやや軽減しました。もし結果が悪くても訴訟で責任を問われる危険性を減るはず...。



まとめ


実臨床では正解が無いので判断に迷う場面が多いです。治療方針決定の判断理由を診療録に残すことで、トラブルを回避できる可能性があります。











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術中の神経・血管損傷は免責されるのか?

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日整会広報室ニュースの第125号に興味深い記事がありました。人工関節置換術で局所の神経や血管を損傷した場合、合併症として免責されるか? です。


伝聞による記事+著者が股関節外科医ではないので、非常に分かりにくい内容です。おそらく著者自身があまり理解せずに記載している感が満載なので、私なりに意訳してみました。


まず、関節外科医がもっとも興味を持つであろう「
神経や血管を損傷した場合、合併症として免責されるか?」に対する回答は、免責されないとなっています。


ただし、今回の医事紛争は股関節外科医的には少々考え難い状況です。なぜか、手術時に線鋸(ギグリ)で坐骨神経の一部を損傷したとあります。


線鋸(ギグリ)で坐骨神経を損傷??? 
キアリ骨盤骨切り術なら分かるのですが、THA中にいったいどのような状況で線鋸(ギグリ)を使用したのか理解できません。


もしかしたらボーンソーで坐骨神経を一部損傷した可能性もありますが、そうであれば線鋸(ギグリ)と記載するはずがないです。


一般紙で報道される医療訴訟のような、医師にとって到底理解できないトンデモ状況が、よりにもよって専門誌であるはずの日整会誌で展開されています...。


手術の状況(通常の状況なのか否か)がまったく分からないので、今回の症例をもって、術中の神経・血管損傷は合併症として免責されないとは言えないと思います。



その意味で、タイトルがキャッチーでミスリードの記事と言えます。今回の記事を読んでも免責されるか否かは分かりません。もう少し教育的な記事を掲載して欲しいと思いました。






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添付文書には逆らうな!

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日経メディカルに興味深い記事がありました。
「添付文書に従わないと裁判で負ける」の誤解 です。


むむっ、これは是非知っておきたい知識です。詳細は上記のリンク先を参照いただきたいのですが、私が知りたいのは結論です。この部分だけ下記に転載させていただきます。




医師は添付文書に記載された注意義務を必ず順守しなければならないものではありませんが、それに反する措置を取った場合には、その合理的理由を明らかにする必要があるといえます。医療機関の主張する理由が当時の医療水準に照らして合理性を有していれば、過失は認められませんし、医療機関において合理的理由が説明できないのであれば、過失が認められることになると考えられます。




う~ん、微妙な結論ですね。記事のタイトルから添付文書に多少従わなくてもOK的なイメージをしていましたが、ほとんど「添付文書に従わないと裁判で負ける」という結論です。


多くの医師が思っているように、添付文書ももう少し要点のみ記載してくれると遵守可能なのですが、記載事項全てに従おうとすると使用することすらままなりません。


だいたい肝機能障害や腎機能障害の患者さんでも問題なくOKな薬剤はほとんど存在しないため、添付文書に100%従うためにには 20~40歳台の健康人にしか処方できません。


身体の悪い人の治療をするために薬剤処方するのに、添付文書で注意喚起(=何か起これば医師が責任取れよ)のオンパレードでは、添付文書遵守は物理的に不可能です。


今回の記事から学んだことは下記です。
  • やはり添付文書に従わないと裁判では基本的に負ける
  • 裁判で負けないためには、従わない理由を診療録に記載する必要がある


う~ん、書いていてイヤになってきました...。






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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








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