日銀総裁候補が植田和男氏に決定しました。
まさかのサプライズ人事で、誰も植田氏を予想していなかったでしょう。
もちろん、政府や日銀が総裁でサプライズを演出しようとしたわけではありません。本命と言われた雨宮氏が総裁に選出されなかったのは、本人が固辞したためと伝えられています。
黒田総裁の超金融緩和を支え、内部から見てきた雨宮氏が次期総裁を固辞したのは由々しき事態だと感じています。日銀総裁に選出される=歴史に名を刻むことです。
日銀生え抜きの人が、自分の組織のトップを固辞するというのは尋常ではありません。それほどまでに次期日銀総裁は、苦難に満ちた道のりであることを暗示しているのでしょう。
市場にはほとんど影響なし
日経で雨宮氏が次期日銀総裁に選出とのニュースが流れた際には、ドル円や株式市場は大きく動きました。ところが今回の植田氏ではそれほど大きな動きはありませんでした。
ドル円は発表直後には1.5円円高に振れましたが、その後すぐに131.5円/ドルに戻して取引を終了しています。SGX日経平均先物は55円安の小幅な値動きです。
植田氏が次期日銀総裁に選出されたニュースはほとんど影響を与えなかったことになります。これには、植田氏の情報がほとんど無いことも影響しているでしょう。
日本国債10年は0.5%
一方、植田氏の日銀総裁選出前から、ここ数日は日本国債10年の利回りが0.5%を試す攻防を繰り返しています。水面下で日銀 vs 機関投資家が激しく戦っているのでしょう。
0.5%の防衛ラインを死守できなくなるのは時間の問題かもしれません。次期日銀総裁の船出まで1~2ヵ月ですが、日銀新体制の混乱に乗じて防衛線を突破される恐れもあります。
こうなると金融市場は大混乱です。もちろん、個人投資家レベルでは面白い展開になってきて興味津々なのですが、一日本国民の立場では由々しき状況です。
いよいよ、2000年代前半に出版されたいくつかのトンデモ本に描かれていた近未来の到来かもしれないと思うと暗鬱とした気分になります。
危機対策は厚めの現金保持か?
日銀が市場に敗北すると、一過性に適性水準を超えたレベルまで金利が上昇する可能性があります。こうなると、これまで右肩上がりに続いていた株式や不動産市場崩壊の可能性も。
一般的には長期金利が上昇しても、短期金利は日銀が抑え込めると言われています。教科書的にはそうなのですが、実際の動きがそのとおりになるかは一抹の不安があります。
一方、表面上の短期金利が低く抑えられても、インフレが現状のままだと、不動産投資にチャンスの窓が開く可能性があります。
その理由はいわゆる金融抑圧にあります。そもそも現状がマイルドな金融抑圧状態ですが、これがさらに過激になると、借金して不動産を購入した者勝ちになるからです。
戦後の米国や日本では、金融抑圧を利用して膨大な資産を築いた人が出現しました。今回もこれが現実化すると、現在バカにされているメガ大家さんやギガ大家さんは勝ち組です。
ただし、一本調子で進むことは想定しがたいです。さまざまな紆余曲折を経ながら最終的には不動産を長期保有した人の勝利ということになるはずです。
そこで生き残れるか否かは、バッファーとなる分厚い現金の存在でしょう。今まで以上に防御態勢を固めながら、チャンスの窓が開くかを窺いたいと考えています。
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