整形外科医のブログ

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手術の気付き

世の中には伏在神経膝蓋下枝障害が溢れている?!

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人工膝関節全置換術(TKA)後に、伏在神経膝蓋下障害がほぼ必発するのは周知の事実です。人工関節手術をする人の間では常識ですね。


ところが先日、膝関節外科医とお話した際に、伏在神経膝蓋下障害は膝前十字靭帯再建術後にも併発することがかなり多いと聞いて驚きました。


ええっ、昔のBTBならいざ知らず、STでもかなり多いとは...。しかしよく考えると、脛骨側の骨孔作成の際や、移植腱の固定具の刺激で伏在神経膝蓋下障害が発生します。


このため、移植腱をどこから採取しようがあまり関係無いです。更に膝前十字靭帯再建術だけではなく、下腿髄内釘手術でも伏在神経膝蓋下障害は併発する可能性があります。


下腿の髄内釘手術では、近位側の横止めスクリューによって併発します。あんな小さな皮膚切開でも伏在神経膝蓋下枝障害を併発するとは...。


意外と世の中には、伏在神経膝蓋下障害で溢れているのかもしれないですね。






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抜釘手術をしないとどうなる?

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抜釘はした方がよいのか


今日は抜釘術の話題です。
患者さんからの質問ランキングで第一位かもしれない項目に抜釘術があります。


その内容はズバリ「抜釘はした方がよいのか?」です。整形外科医であれば、ある程度明確な答えを持っていることでしょう。私の場合は下記の基準です。


抜釘した方が良いケース


  • 若年者の下肢骨折で使用した内固定材料
  • 橈骨遠位端骨折の掌側プレート
  • 露出部の皮下にあるプレート
  • 椎体間固定をしていない脊椎インストゥルメンテーション


抜釘しない方が良いケース


  • 大腿骨近位部骨折の内固定材料
  • 遷延癒合になっている長管骨骨折の内固定材料


どちらでも良いケース


  • 上肢骨折の内固定材料


こんな感じの回答&治療方針でやっています。細かい点では異論も多いかもしれませんね。あと、国が違えば抜釘術の方針も異なります。


一方、特に注意している点は、大腿骨近位部骨折の内固定材料です。比較的若年者であっても抜釘はしない方がよいと考えています。


その理由は、下手に抜釘すると再骨折の可能性が上昇するからです。また大腿骨頚部骨折で大腿骨頭壊死を併発した症例では、ピンやスクリューを抜釘すると高率に圧潰します。


たかが抜釘、されど抜釘です。患者さんから質問された時に、しっかり答えられるようにしておきましょう!






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両側THAではどちらから手術すればよい?

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またまた、両側の人工股関節全置換術の話題です。両THAを実行するにあたって、どちらから手術するかという問題点があります。


これまでたくさんの両THAをみてきた経験では、主に下記の要素を考慮して最初に手術する側を決めるのが良さそうです。

  1. 簡単な方から手術する
  2. 両方同じ難易度なら右側の方から手術する(右利きの場合)
  3. 長い方の下肢から手術する
  4. 骨移植が必要な方があれば、反対側を最初にして大腿骨頭を採取する


③に関しての補足です。まず長い方の股関節をできるだけ短く仕上げて、次に手術する短い方の股関節を、長い方に合わせるという作戦です。


短い方の股関節から手術してかなりの脚長差が残ってしまうと、後が無くなってしまうからです。やはり両THAでのポイントは脚長差をどうやって無くすかだと思います。


反対側の手術が終わった時点で脚長差が消失していると「やったー」と思わず喝采したくなります(笑)






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人工股関節全置換術



意外! 両側THAはそんなにしんどくなかった

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先日、両側の人工股関節全置換術を施行しました。これまで私は、両THAは可能な限り避けてきました。その理由は下記のごとくです。

  • 両THAは術後合併症を併発する確率が少し高い
  • 術後のリハビリテーションが大変
  • 病院の収益を考えると片方ずつ手術する方が良い


これらの大義名分に加えて「午前午後で一気に両方やるとかしんどいだろう!」という気持ちもあります(笑)。


ところが先日、遂に禁断の両THAをやってしまいました。感想は「意外としんどくない」でした。9時30分入室で13時30分には終わっていたので、体力的には問題無しです。


実は、私以外のメンバーは両THAをそれなりにやっています。このため、手術時のみ前立に入るシチュエーションは日常的にありました。


しかし傍目に両THAはしんどそうだったので、自分では絶対にやるまいと考えていました。いわゆる食わず嫌いってヤツですね。


そうは言いつつ、今後もできるだけ両THAは避けたいと思っています。やはり、合併症の併発率や病院の売上を考えると両THAをやるメリットに乏しいからです。


もちろんKPIが手術件数であれば両THAをガンガンやる意味があります。しかし超積極的に両THAを推し進めるって、病院経営に対する一種の背信行為ではないでしょうか
...






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人工股関節全置換術



THAで完全に自信を打ち砕かれる事件が発生

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先日、人工股関節全置換術で、これまでの自信を完全に打ち砕かれる事件が発生してしまいました。使用機種は Stryker社の Tridentでした。


術中にポリエチレンインサートをカップに打ち込んで完全に固定されていることを確認したにもかかわらず、脱臼整復の際にポリエチレンライナーが脱転してしまったのです。


使用したのはフラットではなく10度フードのポリエチレンライナーです。このため、少々確認が難しかったのですが、それでも180度以上しっかり固定されていました。


眼が衰えているのか???しかし、術中は完全にカップに固定されているように見えました。しかもエレバトリウムをカップとの間に突っ込んで確認もしています。


それにもかかわらず脱転したことのショックは大きい...。これからは何を拠り所にポリエチレンライナーがカップに固定されていることを確認すればよいのでしょうか。


一度打ち砕かれた自信(目視で180度以上しっかり固定されていれば大丈夫)は容易には回復しないでしょう。


これからは、ポリエチレンライナーにエレバトリウムをゴリゴリ突っ込んで固定されていることを確認せざるを得ないな...。






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