整形外科医のブログ

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骨折

ステム周囲の不顕性骨折もMRIならバッチリ診断できる!

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先日、転倒してから左股関節部痛を訴える患者さんが受診されました。大転子部に圧痛があり、明らかに身体所見からは骨折が疑われます。


既往歴には人工骨頭置換術があります。しかし、CR、CTとも、大転子部の異所性骨化以外には、明らかな異常所見は無さそうです。



CR+CT - コピー




インプラントがあるので、転位の無いステム周囲骨折(特に大転子部骨折)は診断が難しい症例を散見します。そこで、MRIを撮像してみました。


えっ、人工関節が入っているのにMRIを撮像するの?!という声が上がってきそうです。たしかに、人工関節がハレーションになって、周囲の情報は得られないイメージがあります。



MRI - コピー




しかし、実際には上記のような画像になります。少し分かりにくいですが、左大転子の骨折もしくは骨挫傷を確認できました。


しかも、インプラントはブラックアウトするだけで、CTのように周囲に線状のハレーションが発生することもありません。


何度かご紹介しているように、私は人工関節後の患者さんにも積極的にMRIを施行しています。人工関節後の感染疑い症例も、関節内に液体が貯留しているか一目瞭然に分かります。


人工関節、脊椎インストゥルメンテーション、骨折手術のプレート、髄内釘であっても、チタン合金であるかぎり、MRIは有用だと思います。







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意外と難しい?!鎖骨骨幹部骨折の治療方針決定

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先日、鎖骨骨幹部骨折の治療で悩みました。患者さんは30歳代の独り暮らしの勤め人で忙しくて、それなりに身体を使う職業です。独りでは、クラビクルバンド装着が難しそうです。


鎖骨骨幹部骨折の治療は、保存療法と手術療法に大別されます。教科書的には保存療法で良好に骨癒合すると記載されています。しかし、実際には割と偽関節化する印象があります。


特に骨片間が整復後も接触していないと、偽関節化する可能性が高まりそうです。このような人には、やはり手術療法をお勧めするしかないでしょう。


しかし、現実的な話として、1週間ぐらいは職場から戦線離脱することになります。そんな長期間(?)仕事を離れられないという人は意外と多いのです。


その方には以下の点を提示しました。
  1. 保存療法なら、クラビクルバンド6週間程度は常用する必要がある
  2. 肩のラインより上に手を挙げてはいけない
  3. 重い物を持ってはいけない
  4. 禁煙


禁煙はともかくとして、私でも上記の①~③は難しそうな印象を抱きました。しかも偽関節化すると手術自体がやっかいになります。


かなり悩んだようですが、最終的には保存療法を選択されました。主治医としては少々辛い状況です。何故なら、鎖骨骨幹部骨折はなかなか仮骨が見えてこないからです。


経験的には6週間近く化骨が見えないことも稀ではありません。これから外来で気を揉みながら診ていく人がまた一人増えてしまいました...。







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ハンソンピンは抜釘するべきなのか?

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整形外科医にとって、抜釘術は意外と迷いの出る治療です。その理由は、抜釘するメリットを明確に患者さんに説明しにくい部位が多いからです。


私が必ず抜釘するのは、橈骨遠位端の掌側プレートです。一応、Watershed line designのプレートであれば屈筋腱に対するダメージは少ないと言われています。


しかし、屈筋腱損傷を併発すると治療に難渋します。正直言って、私では手に負えないので手外科医に紹介せざるを得ません。このため、できるだけ抜釘するようにしています。


一方、絶対に抜釘しないのはハンソンピンです。ハンソンピンを抜釘するメリットはほぼ無く、デメリットが大きいからです。


MRIで大腿骨頭壊死を併発していることを発見すると抜釘したくなる気持ちは分かります。しかし、type B以上で抜釘すると、高率に圧潰が進行します。


このため、圧壊するまで待機して、THAにコンバージョンするタイミングで抜釘する方が良いと思います。股関節を脱臼させた方がハンソンピンの抜釘は容易だからです。


一方、幸いにして大腿骨頭壊死を併発しなかった場合も抜釘しない方がよいと考えています。その理由は抜釘後しばらく再骨折リスクが上昇するからです。


いずれの場合には、ハンソンピンでは抜釘術のみ単独で行う選択肢は乏しいと考えています。まぁ、こんな私でも痛い目に遭うまで抜釘していましたが...。







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派手な骨折ほど徒手整復の重要性を感じた件

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先日、ド派手な骨折患者さんが来ました。
何が派手なのかというと、下の画像のごとく文字通り、足関節「脱臼」骨折なのです。



221220 - コピー



ちょっとびっくりするような画像ですね。距骨が背側に脱臼していて、天蓋骨折の状態がよく分かりません。初診対応すると思わず身構えてしまいます。


しかし、このように高度の不安定性のある骨折は、意外なほどカンタンに徒手整復できます。この症例も少し引っ張るだけで簡単に整復されました。


整復後の単純X線像を確認すると、通常の足関節脱臼骨折(SE stage 4)です。もちろん後果骨折も併発しているのでカンタンな手術というわけではありません。


しかし、3果骨折合わせても one tourniquetで十分に対応できる程度でした。初診時の衝撃的画像と手術難易度のギャップが大きかったです。


今回の症例では外来での徒手整復の段階で7割がた治療が終了していました。手術は整復の足りない部分を補足的に行う意味合いですね。そう考えると徒手整復って偉大だな...。





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認知症患者さんの身体は嘘をつかない?!

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先日、認知症の高齢者が転倒してから歩くのが困難になったということで初診されました。しかし、単純X線像では大腿骨頚部、恥骨坐骨とも骨折を認めません。


身体所見は大転子には圧痛なしですが、股関節の回旋時痛少々あり、軸圧痛無しという状況です。圧痛点は恥骨から鼠径部にかけてが最強点です。


このような状況の患者さんを目の前にして、あなたならどう判断するでしょうか。私は認知症患者さんに関しては、身体所見を極めて正確に取れると考えています。


彼らは痛みに対して正直です。一般の方であれば、何らかのバイアスや恐怖心のために、身体所見が曇りがちです。しかし、認知症の方は、ストレートに痛みに反応します。


このため、やはり骨折の可能性が極めて高く、それが大腿骨頚部か恥骨のどちらかであると判断しました。こうなると臨時でMRIを施行するのが吉です。


放射線科とかけあって臨時でMRIを撮像すると、大腿骨頚部の骨挫傷っぽい所見がありました。しかし関節内に水腫もしくは血種があるので、骨挫傷ではなく骨折と診断しました。


治療は当然ハンソンピンなどの骨接合術です。手術室とかけあって手術枠を確保しました。ここまで各部署との交渉はハードですが、すべての起点は患者さんの身体所見です。


認知症患者さんは、一般の方以上に正確な身体所見を取ることができる可能性が高い。覚えておいて損は無いのではないでしょうか。






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