整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

骨折

抜釘手術をしないとどうなる?

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抜釘はした方がよいのか


今日は抜釘術の話題です。
患者さんからの質問ランキングで第一位かもしれない項目に抜釘術があります。


その内容はズバリ「抜釘はした方がよいのか?」です。整形外科医であれば、ある程度明確な答えを持っていることでしょう。私の場合は下記の基準です。


抜釘した方が良いケース


  • 若年者の下肢骨折で使用した内固定材料
  • 橈骨遠位端骨折の掌側プレート
  • 露出部の皮下にあるプレート
  • 椎体間固定をしていない脊椎インストゥルメンテーション


抜釘しない方が良いケース


  • 大腿骨近位部骨折の内固定材料
  • 遷延癒合になっている長管骨骨折の内固定材料


どちらでも良いケース


  • 上肢骨折の内固定材料


こんな感じの回答&治療方針でやっています。細かい点では異論も多いかもしれませんね。あと、国が違えば抜釘術の方針も異なります。


一方、特に注意している点は、大腿骨近位部骨折の内固定材料です。比較的若年者であっても抜釘はしない方がよいと考えています。


その理由は、下手に抜釘すると再骨折の可能性が上昇するからです。また大腿骨頚部骨折で大腿骨頭壊死を併発した症例では、ピンやスクリューを抜釘すると高率に圧潰します。


たかが抜釘、されど抜釘です。患者さんから質問された時に、しっかり答えられるようにしておきましょう!






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もっとインオペに積極的になっても良いのでは?

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今日は炎上する可能性のある話題です。私は、整形外科医はもっとインオペ(手術不能、手術を回避する)に積極的になっても良いのではないかと考えています。


その理由は、昨今の超高齢社会の影響です。90歳以上が珍しくなくなりましたが、その弊害は整形外科の日常診療にも押し寄せています。


その一例として、90歳以上でほぼ寝たきりに近い患者さんの下肢骨折増加です。超高齢者で寝たきり患者さんの下肢骨折は、高度の骨粗鬆症を併発していることが多いです。


端的に言うと、骨折部を内固定しようが無い、もしくは脱転するリスクがとても高い症例です。このような患者さんは珍しくなく、いつも外来で頭を抱え込んでしまいます。


数ヵ月前にも大腿骨骨幹部で派手な短斜骨折をした患者さんが搬送されてきました。意思疎通さえ困難で、おそらくオムツ骨折です。


このようなケースで患者さんの骨を折った職員が名乗り出ることはまずありません。そんな患者さんを治療するのは大変。下手に手術すると社会的リスクまで抱え込みます。


私は高度過ぎる骨粗鬆症や高度の関節拘縮を併発している患者さんには、あえてインオペを選択します。基本的にはシーネ等のなんちゃって外固定をして施設に帰ってもらいます。


施設の職員さんは仰天しますが、そこのところは自施設で責任持って貰わねば...。しかし、若年者では絶対に骨癒合してないであろう骨折でも意外と骨癒合します。


ほとんど骨折部がコンタクトしていない大腿骨骨折も3ヵ月程度で見事に骨癒合しました。もともと関節拘縮しているので、骨折による実害はほとんどありません。


このような症例に手術を強行すると、おそらくロクなことが起こらないと思われます。整形外科医のサガとして、骨折を診たら手術して固定せねばという義務感に苛まれます。


しかし、治療の目的は安全に治癒させることです。手術はあくまでも選択肢のひとつでしかありません。強迫観念に駆られることなく、インオペを積極推進しようではありませんか。






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ホムズ技研の鎖骨ロッキングプレートが使えない件

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先日、鎖骨骨折でホムズ技研の HAI Clavicle locking plateを使用しました。私はホムズ技研の内固定材料を愛用しています。


このため、今回もホムズ技研の HAI Clavicle locking plateを使用したのですが、実はこれまではロッキングではなく通常のリコンストラクションプレートでした。


そして今回初めてロッキングプレートを使用したのですが、思わぬ落とし穴があったのでご報告します。落とし穴とは、ナント通常のスクリューが各サイズ2本ずつしか無いのです!


例えば、14mmのスクリューは非常に多用しますが、コレがたった2本しか無いのです。もちろんロッキングプレートなのでロッキングスクリューを使えということでしょう。


しかし、鎖骨のように皮膚直下にある骨では、できるだけ骨にプレートを密着させる必要があります。そのためににはどうしても通常のスクリューが必要です。


ロッキングスクリューを使いたい部位は遠位の2本程度です。それ以外は通常の皮質骨スクリューなのですが、肝心のスクリューが2本しか準備されていません。


もちろん、あらかじめ準備してもらえるように頼めば準備してくれるのかもしれません(未確認)。しかし準備不可であれば、ホムズ技研のプレートを選択する余地はありません。


ユーザー目線では、今回の鎖骨ロッキングプレートのホムズ技研の対応はちょっといただけないと思います。国産メーカーなので頑張ってほしいところです...。






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大腿骨は前捻で上腕骨は後捻になるワケ

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先日、上腕骨近位端骨折の症例がありました。4-part 骨折だったので、骨接合術でいくのか、人工骨頭置換術を選択するのかが悩みどころです。


私は股関節外科医のなので人工関節大好き人間に思われがちですが、実は人工物は嫌いです(笑)。大腿骨頚部骨折であっても、できるだけ骨接合術を選択します。


しかも肩関節は非荷重関節です。多少変形癒合しても下肢ほどには問題になりません。面倒だけど骨接合術でいくかなと考えていると、ふと上腕骨頭は後捻だと思い出しました。


  • 大腿骨:前捻
  • 上腕骨:後捻


上記の解剖は整形外科医的には常識ですが、何か違和感を感じませんか? そう、長管骨としての形状を考えると、両方とも同じ方向に骨頭が位置するのです。


大腿骨、上腕骨とも骨頭の位置は伸展側です。よく考えると、人間はもともと4本脚歩行でした。それが進化して2本脚歩行になったワケですが、長管骨の形状までは変わりません。


このため、大腿骨・上腕骨とも骨頭の位置は伸展側です。考えてみれば当たり前のことですね。ヒトの2本脚歩行能力獲得期間よりも長管骨の形状変化の方が時間がかかります。


それでは、そもそも論として「前捻」「後捻」とは一体何なのでしょうか? 私の理解では、長管骨を基準として骨頭が身体の前にあるのか後ろにあるのかの違いです。


大腿骨の骨頭は身体の前(=腹側)にあります。一方、上腕骨では骨頭は身体の後ろ(=背中側)です。長管骨としての形状は同じものの、2本脚歩行では基準が異なるようです。


今更ながらですが、解剖の名称ってややこしいですね。実際に手術をする際には「両方とも同じ形状だ」と体感しておくと良いと思います。





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踵骨骨折の MIS:A.L.P.Sプレート

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踵骨骨折の治療が難しい理由


先日、踵骨骨折の手術が 2件連続でありました。どちらも joint depression typeなので、Westheus法は不可でした。


踵骨骨折は人体の骨折の中でも、かなり治療が難しい部類です。その理由は、複雑な形状なので解剖学的整復が難しいことと、至る所に疼痛を惹起するポイントがあるためです。


joint depression typeでは、一般的に外側侵入でのプレート固定が行われます。この手術の欠点は、軟部組織の創治癒不全です。


従来の L字切開では、ほぼ全例と言って良いほど創治癒不全を併発します。特に L字のコーナー部分がなかなか創治癒せずに浸軟し続けます。


運が悪いと創が哆開してしまいます。こうなると高率に感染を併発するので無残な結果に...。整形外科的には胃の痛くなる状況ですね。



踵骨骨折のMIS


Zimmer Biomet社の骨折のプレートには、A.L.P.Sシリーズがあります。脛骨高原骨折のプレートが有名ですが、踵骨骨折用のプレートもあります。


MIS用のプレートがあるとのことなので、今回は踵骨用のA.L.P.Sプレートを使用しました。せっかくなので、皮膚切開は L字切開ではなく横切開です。


横切開でのMISは初めてだったのですが、従来の L字切開と比較して距踵関節の展開が良くありません。しかも踵骨体部を展開できないため骨折手術としては難しい印象でした。


ただし、距踵関節の整復さえクリアすると、軟部組織のトラブルは少なそうで安心感があります。距踵関節の転位の小さな症例には積極的に選択して良さそうです。



A.L.P.Sプレートでは足根洞にガイドワイヤーを刺入する


A.L.P.Sプレートの面白い点は、足根洞に徒手的にガイドワイヤーを刺入することで、プレートの高さを(自動的に)至適位置に設置できることです。


実際には仮固定用のK-wireを挿入するので、この手技を使えないこともあるようですが、コンセプトは面白いと思いました。


A.L.P.Sプレートでの MISの感想は、従来の L字切開と比較して術野は悪いものの、術後の軟部組織トラブルが少ないので安心感があるというものでした。


派手に転位した踵骨骨折では MISは難しいものの、転位の小さな症例を選べば、踵骨骨折の MISは悪くないと思いました。





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