整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

骨折

小学生の舟状骨骨折を診た!

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、10歳の子供の舟状骨骨折を診ました。
小学生なので骨端線は残っています。


舟状骨と橈骨遠位端の骨端線では後者の方が解剖学的に脆いので、ほとんどの症例は橈骨遠位骨端離開もしくは橈骨遠位骨幹端の若木骨折になると思われます。



4 - コピー



このため、小学生では舟状骨骨折はあまり考えていませんでしたが、単純X線像の手関節正面像で舟状骨橈側皮質に不整な所見があったのでアレっ?と思いました。


もう一度触診すると解剖学的タバコ窩に腫脹と圧痛がありました。そこで舟状骨5方向を撮影したのですが、少なくとも正面像では骨折は分かりません。



6 - コピー



しかし、上図では舟状骨背側にわずかですが皮質の不整像を認めます。う~ん、これは舟状骨骨折かもしれないな...。MRIを撮像すると下図のような所見でした。



7 - コピー



舟状骨の尺側は破綻していなさそうなので bone bruiseかもしれませんが、一応は舟状骨骨折として治療した方が良さそうです。


これまで小学生以下の骨端線が閉じていない症例では、舟状骨骨折はあまり発生しないと思っていました。しかし今回の経験でその考えは誤っていることを認識しました。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です








MRIの撮像断面の考え方

このエントリーをはてなブックマークに追加

MRIの撮像断面には、冠状断、矢状断、横断があります。それぞれがどのような断面なのかは完全に理解していると思いがちです。


しかし四肢に関しては少しアタマの体操が必要だと思います。例えば、下記のような手関節の正面っぽい画像は何断でしょうか?



210916 - コピー



答えは冠状断(coronal section)です。これは簡単だったかもしれません。では次の前足部の正面っぽくみえる画像はどうでしょう?



2109162



答えは冠状断ではなく横断なんですね。上記の手関節と足部は両方とも冠状断に思えますが、下肢に関しては横断となります。何故このようになるかは下図でよく分かります。



2109163 - コピー (2)



Wikipediaからの転載ですが、手のひらを前にして両上肢を下した状態で撮像断面を判断するようです。このため、手関節では冠状断だった断面が、足部では横断になります。


う~ん、少しややこしいですね...。困った時には上記の図を思い出して撮像断面を考えてみましょう!






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★



大腿骨近位部骨折に膝関節水腫が併発する理由

このエントリーをはてなブックマークに追加


大腿骨近位部骨折の患者では膝関節水腫を併発していることが多いです。しかし、なぜ大腿骨近位部骨折に膝関節水腫を併発するのでしょうか?


先日、受傷後5日目に大腿骨頚部骨折患者さんに人工骨頭置換術を施行したのですが、体位変換する際に、患側の膝関節に水腫があることを発見しました。


私の中では、大腿骨転子部骨折ではほぼ全例、大腿骨頚部骨折でも、術前からかなりの症例で膝関節水腫を併発している印象を受けます。


そこで、大腿骨近位部骨折の患者に膝関節水腫が併発しやすい理由を考察してみました。まず考えるべきことは、受傷前から膝関節水腫を併発している可能性です。


しかし、このことに関しては搬送時には膝関節水腫を併発している症例は多くない印象を受けています。あくまで私の感覚であり、n=0でエビデンスはありませんが...。


このため受傷後しばらくして膝関節水腫が出現するのではないかと考えています。大腿骨近位部骨折では骨髄から出血するため、股関節周囲の組織がかなり腫脹します。


このため静脈やリンパ還流が阻害されて患肢に静脈うっ滞を併発し、これが膝関節水腫の原因になるのではないかと考えています。


その理由として、大腿骨転子部骨折の方が大腿骨頚部骨折と比較して、膝関節水腫併発率が多い印象を受けるからです。


大腿骨近位部骨折に膝関節水腫を併発しているからと言って、経過に大きな影響を与えることはありません。


このためあまり臨床的には重視されていませんが、純粋な整形外科医としての興味があったため考察してみました。理由をご存知の方がいらっしゃれば、是非ご教示ください!





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です








意外と骨折に付随した発熱+酸素飽和度低下は多い?!

このエントリーをはてなブックマークに追加


大腿骨近位部骨折の症例では、肺炎等を併発 → しんどくなって転倒 → 大腿骨近位部骨折を併発 という流れが多いという刷り込みが私にはあります。


大腿骨近位部骨折で搬送されてきた症例で肺炎を併発している方があまりに多かったので、この仮説はかなりの頻度で該当すると感じていました。


しかし、思い込みがキツ過ぎて、いつの頃からか発熱+酸素飽和度低下+大腿骨近位部骨折=肺炎を併発している、と考えるようになりました。


もちろん、そのような症例の多くは実際に肺炎を併発しているわけですが、ときどきそうではない症例も紛れていることに気付きました。例えば下記のような症例です。


  • 骨折してから1~2日経過している
  • 肥満
  • 肋骨骨折を併発



肺塞栓症の除外診断ができていれば、発熱+酸素飽和度低下があれば肺炎でしょと思いますが、意外と胸部CTでは肺炎像が無いことも多いです。


一応、スルバクタムナトリウムを投与しながら手術に臨むのですが、単に骨折して体動困難なので呼吸が浅い+骨折による熱発というパターンもあるように感じます。


データも大切ですが、患者さんが呼吸苦を訴えていないようであれば、骨折による熱発+低換気というパターンもあることを頭の片隅に置いても良いかもしれません。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



中足骨骨折のピニングのコツ

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、第5中足骨骨折の手術を施行しました。人によって選ぶ術式に差があると思いますが、私はプレート固定ではなく、より短時間で侵襲の少ない経皮的骨接合術が好きです。



2 - コピー




経皮的骨接合術は簡単に見えますが、下記理由で意外と難しいと感じています。

  • 足部の中のどのあたりに中足骨があるのかイメージしにくい
  • 牽引するだけで戻らない場合には、クローズでの整復はなかなか難しい。


このような手術をする場合には、私は下記の3
段構えで臨みます。

  1.  牽引
  2.  鉗子で整復
  3.  intrafocal pinning



そして②鉗子で整復する場合には、鉗子先端でピンポイントで骨を把持するのではなく、鉗子のカーブ部分全体で骨を包み込むようにして整復するのがポイントだと思います。



3mmほどの小切開を加えて鉗子を皮下に挿入します。透視下に鉗子で整復しますが、先端部分で整復しようとしてもなかなかうまくいきません。


私も一応は鉗子の先端で骨折部を整復しようと試みますがたいていダメです。その場合には深追いせず、鉗子のカーブ部分全体でクワガタ鉗子のように整復します。



1 - コピー




慣れれば10~20分で低侵襲にできるので、プレート固定と比べて優位性があると思います。ただし、プレート固定術より難しいのに手術点数が極端に低いことが難点です...。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


整形外科医なら誰もが所有している骨折治療のバイブルです。豊富な図や画像が提示されており、骨折手術におけるAOの考え方や基本原則を学べます。








アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
株式会社リコー様のインタビュー記事


管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

30歳代で経済的自由を達成した医師起業家です。 年商10億円企業を目指して日夜奮闘中

・医学博士
・整形外科専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。