入院中の患者さんからクレームが出ることがあります。クレームの理由はさまざまで、患者さんのキャラクターも大いに関係ありそうです。
しかし、入院中の患者さんが主治医や病院に対してクレームするのは、実はかなり精神的ハードルが高いです。そりゃ、自分の健康や命を握られているワケですから当たり前ですね。
そんなリスクを乗り越えてまでクレームを入れるには、クレームの直接原因が些細なことであっても、その背後には何か大きな原因があるはずと考えるべきでしょう。
私の場合、その理由は患者さんとのコミュニケーション不足だと考えています。常時20名前後の入院患者さんを担当していると、安定している患者さんは放置プレーになりがちです。
しかし、患者さんにとって主治医はたった一人です。その大事な主治医が滅多に顔を見せないのであれば、不満が蓄積されます。そしてその不満が些細な出来事で爆発するのです。
このことに気付いてから、これまで「こんな些細なこと文句で言うとはクレーマーに違いない」と思うことを止めました。
更に対応策として、直接のクレーム改善はもちろんのこと、訪床頻度を上げて患者さんの不満を解消することにしています。多くの患者さんはこれで満足しておとなしくなります。
訪床頻度アップは、クレーム対策としてかなりの効果を期待できます。クレームが多くなってきたなと感じたら、訪床頻度アップを強くお勧めします。
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