交通事故などで膝関節の疼痛が持続する患者さんに MRIを施行することは多いと思います。その際に、中高年層では高率に半月損傷が認められます。
このような場合、患者さんは事故による半月損傷と思いがちですが実際はそうではないことが多いです。感覚的には変性断裂なのですが、MRIで特徴的な所見はあるのでしょうか。
関節のMRIを紐解くと、半月損傷は下記のごとく分類されます。
- 水平断裂
- 縦断裂

①水平断裂は変形性膝関節症に伴う例が多く、内側半月後節に好発します。この形態の半月損傷は変性断裂が多いため、事故とは無関係であると推測されます。
一方、②縦断裂は外傷性の場合が多いです。このため、MRIで縦断裂を認めた場合には、手術適応になることが多いと思います。