整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

関節リウマチ

移行期医療のキモは親と患者さんの自立支援にあり

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先日、オレンシアサミット2022年に参加してきました。久し振りのオンサイト開催で、前日からの博多入りです。新しい出会いがあり、とても楽しいひと時を過ごしました。


さて、講演会では移行期医療についてのセッションがありました。移行期医療とは初めて聞くフレーズです。


移行期医療は、若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis:JIA)などの16歳未満のこどもの患者を、小児科から成人診療科へシームレスに繋げる試みです。


これまでは、JIAなどで小児科で治療されていた患者さんは、成人してもそのまま小児科で治療を続けるケースが多かったそうです。


しかし、20歳台後半の患者さんが小児科を受診するのは少しおかしな感じですね。しかし、JIAは関節リウマチと異なる疾患なので、成人診療科の医師も苦手意識があるようです。


私自身は場末病院の医師なので、関節リウマチ患者さんはたくさん治療しているものの、JIAの治療経験はありません。


このため、疾患自体の特殊性をそもそも理解していないのですが、リウマチ科の医師でさえ苦手意識があるというアンケート結果に驚きました。


しかし小児診療科と成人診療科の間には、取り扱う疾患が違うだけではなく、患者さんとの関り方や社会制度の違いもあって移行が難しいようです。


理想を言うと、ある一定期間の両科併診を経て、リウマチ科への転科が望ましいです。しかし現実は、ある日突然転科するそうです。


ドラスティックな変化なので、医師・患者さんとも大変です。このため、移行期医療の取り組みが全国各地で立ち上がっています。


そのキモになるのは、単に転科をスムーズにするだけではなく、患者さんおよび両親の自立を促すことです。特に両親の子離れが難しいケースが多いとのことです。


小児期発症慢性疾患患者さんはさほど数が多くないですが、国の将来を担う貴重な存在です。移行期医療を支える仕組みづくりは素晴らしいと思いました。






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非定型抗酸菌症既往アリの関節リウマチ患者さんの治療

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非定型抗酸菌症って厄介ですね。
この厄介な感染症を併発している関節リウマチの治療は困難を極めます。


先日、他院から既往歴に非定型抗酸菌症のある関節リウマチ患者さんの診療依頼がありました。現状はステロイドしか投与していないようで、ほぼ寝たきり状態とのことでした。


ヤバそうなニオイがプンプンします。そして現在の主治医はリウマチ医ではないようです。既往歴に非定型抗酸菌症があるというだけで、それに対する精査は施行されていません。


私もホンモノの非定型抗酸菌症の関節リウマチ患者さんは経験が無かったので、リウマチ専門医(注:私も専門医資格アリ、苦笑)に治療方針について尋ねてみました。


MAC抗体陽性で非定型抗酸菌症が確定的な患者さんに関しては、感染が増悪するので csDMARD、bDMARDとも投与不可です。


一方、MAC抗体陰性の場合は、胸部CTをフォローしながら bDMARDを半量くらい投与して関節リウマチのコントロールを行うそうです。


なるほど、場末病院でやるには少々ハードルが高そう。まぁ、そうは言っても患者さんがあまりに悲惨な状況であれば検討せざるを得ません。あぁ、プレッシャーだな...。






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生物学的製剤再開のタイミングで悩む

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先日、生物学的製剤投与中の患者さんの人工股関節全置換術を施行しました。術後経過は問題無いのですが、生物学的製剤再開のタイミングで悩んでいます。


術後の生物学的製剤再開の考え方はこちらでご紹介しています。

ちなみに私は投与再開は遅めの方が望ましいと考えています。その理由は、生物学的製剤再開によって感染や創治癒不全などの合併症を併発してしまうとリカバリーが大変だから。




エラソーに上記のようなコメントをしていますが、実際の患者さんを目の前にすると悩みは深くなります。何故なら生物学的製剤を中止していると関節リウマチが再燃するからです。


術後 2週間もすると、両手のこわばりや関節痛がチラホラ出てきます。血液生化学検査でも、じわりと炎症所見が亢進始めます...。


毎日創部を観察していますが、膝と異なり股関節は表面が大丈夫だから感染の心配無し! とは言えません。THAで感染するとエライことになります。


このため主治医的には生物学的製剤再開には二の足を踏みます。しかし、炎症所見亢進は本当に関節リウマチの再燃なのか? という疑心暗鬼が募ります...。


臨床的には明らかに関節リウマチの再燃なのですが、炎症所見亢進は気持ち悪いものです。手術手技も難しいですが、術後管理も悩み深いのが関節リウマチですね。






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関節リウマチ手術では軟骨下骨の温存を!

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関節リウマチ患者さんの手術って、プレッシャーかかりますよね...。術中に何が起こるのか分からないのが関節リウマチ手術のコワイところです。


さて、愚痴を言っても始まりませんが、関節外科医の目線での関節リウマチ手術のコツを考えてみたいと思います。まず関節リウマチの特徴は骨脆弱性です。


特に骨端の脆弱性はヤバいですね。単純X線像で「骨がほとんど溶けてる!」という症例はもちろんのこと、一見するとフツーにみえる患者さんでもかなり脆弱です。


このため、関節外科医が注意するべき点は、可能なかぎり軟骨下骨を温存するだと思います。
関節外科における関節リウマチの2大手術は、人工関節と関節固定術です。


両者ともピットフォールは同じです。唯一(?)強度を保っている軟骨下骨を破壊してしまうと、リカバリー不能な状態に陥ります。


このため、人工股関節全置換術では表面的なリーミングに留めることがポイントです。イメージとしては、ガリっとひと掻きする程度。


一方、関節固定では軟骨除去さえ必要ありません。何故なら関節固定術が必要なほどコントロール不良な関節リウマチ患者さんでは、もともと関節軟骨がほぼ無いからです。


例えば足関節固定術では、足関節をオープンにせずに足底から髄内釘を挿入するだけで関節固定術が完了します。関節リウマチでは何もしなくても関節が強直します。


髄内釘を挿入することで、関節が強直する期間を短縮する意味合いですね。下手に足関節内をトリミングすると軟骨下骨が破壊されてエライことになるのでご注意を!






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RA手術では生物学的製剤再開は遅めで OK

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先日、関節リウマチ患者さんの人工股関節全置換術がありました。RA患者さんの手術はイヤなものですが、特に人工関節手術では気を遣います...。


関節リウマチの診療ガイドラインでは、MTXは継続投与、生物学的製剤は 2~6週間前から休薬すると記載されています。





休薬期間の 2~6週間前は、生物学的製剤の半減期がおおよその目安となっています。このため、各薬剤で半減期をそれぞれ調べる必要があります。


術前休薬に関しては半減期が目安ですが、生物学的製剤の再開時期はいつ頃が良いのでしょうか? こちらに関してはあまり明記されていません。


診療ガイドラインに明記してしまうと、生物学的製剤再開によって重篤な合併症を併発した場合にガイドライン作成委員に火の粉が飛びそうですね(苦笑)。


このため皆がこの話題を避けているのかもしれません。今回の症例では膠原病内科医師の具体的指示がありましたが、このような症例は少数派だと思います。


ちなみに私は投与再開は遅めの方が望ましいと考えています。その理由は、生物学的製剤再開によって感染や創治癒不全などの合併症を併発してしまうとリカバリーが大変だから。


一方、関節リウマチが再燃しても対応可能です。重篤になることもほとんどありません。感染すると重大な悪影響が顕在化しますが、再燃であれば何とでもコントロール可能。


このように単純化すれば、関節リウマチの患者さんでは術後合併症が併発しないことを完全に見極めてから、生物学的製剤を再開することが望ましいと考えています。






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