整形外科医のブログ

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足部

保険者の装具支払拒否対策の切り札、フィットキュア・アンクル

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保険者による装具の支払い拒否多発


全国的に、保険者に装具の支払を拒否される事案が多発しています。例えば足関節装具。現時点で医師の処方以外にも、義肢装具士の採型が必須となっています。


この両者がそろっているにもかかわらず、支払が拒否される事例まであります。装具は高額なので、もし保険が利かずに患者さん全額負担になるとトラブルの素です。


このため、特に足関節装具では処方するに際して細心の注意が必要です。この問題に対していくつか対策を検討しました。その結果、妙案があったのでご紹介します。


実質装具なのにシーネ扱いのフィットキュア・アンクル


解決策のツールはアルケア社のフィットキュア・アンクルです。下図のように見た目や装着感は足関節装具です。それにもかかわらずステー部分がシーネの扱いになるアイデア商品。



220613 - コピー



フィットキュア・アンクルは装具ではなくシーネなので、保険者に支払拒否される恐れはありません。しかしこれは悪質な保険支払い迂回行為ではないのか?という疑問が湧きます。


コロンブスの卵的な発想の転換ではありますが、もちろん違法行為ではありません。むしろ、これまで足関節装具で暴利を貪っていたことへのアンチテーゼとなります。


アルケアは足関節装具も販売しているのでカニバリゼーションになります。しかしフィットキュア・アンクルを上市せざるを得ないほど保険者のプレッシャーがキツイのでしょう。


医療費削減の観点でも、従来装具の半額程度のフィットキュア・アンクルは望ましい医療材料だと思います。足関節装具を全面的にフィットキュア・アンクルに置換するつもりです。






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2022年4月から足関節の可動域表示が変更

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ご存知の方も多いと思いますが、10月1日付けで日本リハビリテーション医学会から、関節可動域表示ならびに測定法改訂について(2022年4月改訂)というメールが届きました。


内がえし、外がえし、回内、回外が変更されたようですが、実臨床での要点は足関節の関節運動の名称が変更になったことだけだと思います。


  • 改訂前)  屈曲/伸展
  • 改訂後)  底屈/背屈



この通知を受けるまで足関節が底屈/背屈だと思い込んでいました(苦笑)。実際には屈曲/伸展だったんですね。興味があったので手関節を調べてみると、こちらは屈曲/伸展です。


足関節に合わせるのであれば手関節は掌屈/背屈ですが、どうもそうではないようです。他のほとんどの関節は
屈曲/伸展なので、足関節のみ特殊な名称と覚えれば良さそうです。






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シンデスモーシス損傷の判定法

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またまた足関節関係の話題です。
先日、三角靭帯損傷がらみで痛い目にあったので、周辺領域を少し勉強してみました。


するとタイムリーなことに、Monthly Book Orthopaedics 2020/12月 足関節果部骨折にともなうシンデスモーシス損傷を考える という特集がありました。


2ヵ月も本棚に放置していたようです...。気を取り直して読み込んでみました。シンデスモーシスとは、脛腓靭帯結合(syndesmosis)のことです。この領域がアツイのですね。


シンデスモーシス損傷診断のキモは、骨折内固定後に実施する術中麻酔下のストレス検査です。術前評価で損傷有無は分かりますが、不安定か否かまでは判断できません。


帝京大学の松井健太郎先生よると、ストレスをかける方法として下記があるそうです。

  • 足関節に背屈外旋外力を加える外旋ストレステスト
  • 腓骨にフックや鉗子をかけ、外側に牽引する外側牽引テスト
  • 踵を外側に移動させる外力をかけて腓骨を外側偏位させるCottonテスト



外側牽引テスト(フックテスト)は知っていましたが、ほとんど実施していませんでした。これからは上記ストレステストを行い、シンデスモーシス損傷を確認しようと思います。






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足関節脱臼骨折の三角靭帯損傷治療

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先日、足関節脱臼骨折(PE stage 4)の手術に関するブログ記事をアップしたところ、北の整形外科医先生から三角靭帯深層損傷の可能性を指摘されました。


三角靭帯の深層損傷??? 恥ずかしながら知識ありません...。医中誌webで検索すると下記文献がヒットしました。



三角靱帯損傷を修復しなかった足関節果部骨折の手術成績. 神保幸太郎, 原口敏昭, 川崎優二 聖マリア病院整形外科 骨折 41(4): 1405-1409, 2019.




さっそく文献を購入すると、非常に興味深いことが記載されていました。今までこんなことも知らずに足関節脱臼骨折の治療をしていたのか...。要約すると下記のごとくです。


  • 脛腓間損傷の評価や修復については多くの議論がなされているが、三角靭帯損傷についての議論は不十分である
  • 三角靭帯損傷を伴う足関節顆部骨折では、内側と脛腓間の2か所の不安定性が残存する症例がある
  • AO分類C typeでは、内側不安定性が残存しやすい
  • 三角靭帯損傷が完全断裂であれば、脛腓間固定を追加しても多少の脛腓間不安定性が残存する可能性がある
  • 脛腓間不安定性が内側不安定性に関与している


三角靭帯損傷を修復しない場合の予後不良因子は、①
脛腓間固定6週(12週と比較して) ②術直後の内側関節裂隙離開 とのことです。


私たちが採れる対策は、骨接合が終了した段階で透視下に内側関節裂隙を確認し、離開していれば三角靭帯縫合を追加する。脛腓間固定必要例では12週後に抜釘となります。








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足関節脱臼骨折では三角靭帯縫合が必要か?

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先日、足関節脱臼骨折(PE stage 4)の手術を施行しました。内側は三角靭帯性裂離骨折がありました。


これまで、三角靭帯損傷のみの症例では内側を展開して三角靭帯を縫合することはせず、術後3週間ほど外固定して治療していました。


裂離骨片が小さいので、今回も三角靭帯損傷に準じて保存的に治療しましたが、どうも内側の不安定性が残存しているように見えます。



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外固定を除去した状態で撮像しているので、外固定での評価もしなければなりません。シーネ装着下に撮像すると、それなりに戻っていました。


このため外固定を 3週間併用しようと思いますが、これまで無視していた三角靱帯損傷は本当に保存治療でよいのか? という疑念を抱くようになりました。


何度か三角靱帯を縫合したことがありますが、比較的しっかり縫合することが可能です。しかし、今までは手術しても保存治療でも成績に大差は無いと考えていました。


今回のように内側の不安定性をうかがわせる所見をみたのは初めてなのですが、もしかしたら裂離骨片の存在が影響しているのかもしれません。


PEでは骨間靱帯損傷があるので、術中に内側不安定性を正確に判断するのは難しいと思います。皆さんどうしているのでしょうね...。





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