整形外科医のブログ

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アンカードラック

血液透析施行例での関節リウマチ治療 その1

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最近、外来で悩ましい関節リウマチの患者さんを散見します。
その中のお1人で、慢性腎不全を併発しているコントロール不良の患者さんがおられます。


この方は発症してから30年以上たっており、当初はシオゾールを投与されていました。MTXが解禁になってからはリウマトレックスで治療を受けていましたが、コントロール不良のため5年前からエンブレル(ETN)も導入されました。


3年前に血液透析導入となったため、MTXは中止されています。ETNが一次無効であったため、2年前にヒュミラ(ADA)にスイッチされたようです。しかし、当院紹介時の疾患活動性がSDAI  21.4 / DAS28-ESR  9.7 と目を背けたくなるような状態でした。


一般的に考えて血液透析を導入した関節リウマチの患者さんは、疾患活動性が低下することが多いと思います。考えてみれば血液透析を施行するということは、週3日も血漿交換しているようなものですから。


しかし、この方はなかなか関節リウマチのコントロールをつけることができません。前医の苦しみが手に取るように分かります。慢性腎不全なのでアンカードラックであるMTXを使用できないのが辛いところですが、治療方針について考えてみました。


血液透析施行例での関節リウマチ治療 その2 につづく


MTX投与前のクォンティフェロン施行が義務化されています

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昨日、de novo B型肝炎について書きましたが、もっとキツイ逃げを打っているところがあることを思い出しました・・・。それは、MTXを販売している製薬会社です。周知のようにMTXは関節リウマチのアンカードラックなので、これがないと治療が成り立ちません。


MTX投与前に肝機能異常や感染症の有無を確認しておくことは常識です。しかし、最近(2012年7月)になって、MTX投与前には結核の既往を調べるためにクォンティフェロン(QFT)および胸部CTまで施行しろという文章が添付文書に記載されてしまいました。”適宜”施行という表現ですが定義があいまいなので、呼吸器内科専門医でないかぎりは義務化されたに等しいと思います。


司法を通じてではありますが、一製薬会社の独断で、膨大な数の関節リウマチ患者さんのほぼ全員にクォンティフェロンや胸部CTを施行することを強制するのはいかがなものかと思うのは私だけでしょうか??? 厚労省の見解をお伺いしたいところです。。。


そもそも同一成分なのにメソトレキセート(41.3円)の約7倍の薬価(299.5円)を製薬会社は享受しています。おいしいところだけ取って、マズイところは何でもかんでも国民へツケ回しするのは止めてもらいたいものですね・・・。

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