昨日の午後は母趾足底のガングリオン切除でした。
尺骨突き上げ症候群に対して尺骨短縮骨切術を施行するついでの手術でした。
母趾の先端にガングリオンができるのは初めて診ました。結構サイズが大きく、径20mm程度はありそうです。ガングリオンのサイズが大きくなると緊満感が生じて、それでも歩行を続けると自壊してゼリー状の液体が噴出するそうです。
放置すると感染の原因になるので、手術適応としました。手術直前に内部で自壊したようで、術中所見ではガングリオンのはっきりした被膜を確認できませんでした。軟部組織の中にゼリー状の塊が散在していました。
ゼリー状の塊を追っていくと、母趾屈筋腱に到達しました。やはり、このガングリオンも腱鞘由来のようでした。正常の足底脂肪層がでてくるまで白色の瘢痕組織(?)を掻破しました。
被膜を取り残している可能性が高いので、再発予防で軟部組織を癒着させるために軽くラスピングしておきました。本当にガングリオンは身体中のどこにでも発生するものですね。
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