整形外科医のブログ

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ステロイド

治療抵抗性の肩関節周囲炎はPMRかも!?

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今日の午前は出張先での外来でした。70歳台の男性が右肩関節部痛で2ヵ月ほど通院しています。単純X線像上では特記する所見が無く、肩関節周囲炎と診断していました。


肩関節周囲炎の治療では鎮痛が重要なので、各種の消炎鎮痛剤投与や肩関節注射(肩峰下滑液包内注射も含む)を施行しましたが全く効果がありません。


最終的にはトラムセットを4錠投与したのですが、全く効果がありませんでした。ここまでくると流石におかしいので採血したところ、ESRが70mm/hと異常亢進していました。


以前にも一度経験があるのですが、高齢者の肩関節周囲炎だと思って治療していたところ、実はリウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica; PMR)だったことがありました。


PMRの治療はストロイド投与なのです。それまで何をしても効果が無かったのに、PSLを服用し始めるとすぐに症状が劇的に消失しました。今回の方もそれに該当するかもしれません。


高齢者の治療抵抗性の肩関節周囲炎の中にはPMRが含まれている可能性があると思います。PMRの診断・治療は
こちらをご参考にしてください。



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手関節の石灰沈着性腱炎

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今日の午前は外来でした。現在、千葉で第28回日本整形外科学会基礎学術集会が開催中なので、出席されるドクターの代診でした。


40歳ぐらいの男性で、昨夜から左手関節尺掌側の激痛を発症した方が初診されました。局所所見では豆状骨周囲の腫脹と軽度の発赤を認めました。


一瞬、蜂窩織炎かな?とも思ったのですが、単純X線像で豆状骨の尺側手根屈筋腱停止部に石灰化を認めたため尺側手根屈筋腱(flexor carpi ulnaris, FCU)の石灰沈着性腱炎と診断しました。


以前にも長母趾伸筋腱右上腕骨内上顆の石灰沈着性腱炎を報告しましたが、カラーバス効果なのか最近になって肩関節以外の石灰沈着性腱炎を経験することが多くなりました。


肩関節と違いFCUは表在性なので、炎症をおこしている部位を手に取るように特定できます。圧痛箇所はまさに石灰が沈着している部位で、周囲は軽度発赤していました。


石灰沈着性腱板炎は、腱周囲から滑液包内に穿破した石灰成分に対する炎症反応です。今回はFCU腱鞘内から豆状骨周囲への穿破だと思います。


治療は滑液包内ステロイド注射が有効ですが、今回はステロイドによって尺側手根屈筋腱損傷を併発すると嫌なので、消炎鎮痛剤の処方にとどめました。




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関節リウマチで動脈硬化が進行すると心血管病変を併発します

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前回の記事のごとく、関節リウマチに罹患していると動脈硬化が進行します。動脈硬化が進行すると必然的に心血管病変を併発しやすくなります。


昔は、関節リウマチに血管病変を併発した疾患を、悪性関節リウマチ(今でいう、リウマトイド血管炎 Rheumatoid vasculitis; RV)といっていましたが、すべての関節リウマチは広義の血管病変を併発していると考えるべきです。下記に具体的な論文を御紹介します。
 

CRP上昇が心血管病変発症のリスクを高める 
→ RA発症時のCRP値が死亡の予測因子

Goodson NJ et al, Arthritis Rheum 2005;52:2293

 



CRPは総頸動脈の内膜中膜肥厚、すなわち動脈硬化に相関する

Gonzalez-Gay, J Rheumatology 2005;32:12119

 



ステロイド投与で心血管病変の発症リスクが高まる

                           Suissa S, Arthritis Rheum 2006;55:531




関節リウマチの治療を行うことは、患者さんの生命予後を改善することにつながります。生活の質を向上するだけでなく寿命まで伸ばすことができるので、リウマチ医にとってはやりがいのある仕事ですね。



※ 京都第一赤十字病院 リウマチ・膠原病センターの尾本先生からいただいた関節リウマチの資料からの抜粋です。

足部の石灰沈着性腱炎

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今日の午前は外来でした。40歳ぐらいの女性で、長母趾伸筋腱(extensor hallucis longus, EHL)の石灰沈着性腱炎の方を診察しました。


17年間整形外科医をしていますが、肩以外の石灰沈着性腱炎は初めて診ました。
今まで気付かなかっただけかもしれませんが、肩以外にも発生することに驚いています。


肩と違いEHLは表在性なので、手に取るように炎症をおこしている部位を特定できます。
圧痛箇所はまさに石灰が沈着している部位です。周囲は軽度発赤していました。


ステロイドによる腱損傷を併発すると嫌なので、消炎鎮痛剤の処方にとどめました。石灰沈着性腱板炎の場合には、腱周囲から滑液包内に穿破した石灰成分に対する炎症反応なので、滑液包内注射が有効です。


今回はEHL腱鞘内から周囲への穿破だと思いますが、あまりにEHLが近過ぎるのでステロイド局注はやめておきました。


肘頭滑液包炎の治療

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今日の午前は外来でした。
3連休明けで患者さんが多く、苦しい外来でした。


外来でときどき肘頭滑液包炎や膝蓋前滑液包炎の方が受診されます。
たいていは非感染性なので経過観察可能なのですが、美容面の問題で皆さん困っているようです。


そして穿刺してもすぐに滑液が貯留するので、私の方も困ってしまいます。
よくリンデロンの滑液包内注射をしますが、すぐに再発することが多いです。


肘関節のサポーターをすると少しおさまるようですが、外すとすぐに貯留します。
しかし感染すると癒着して、再発しない印象です。


決定打にかける滑液包炎の治療ですが、皆さん何かいい治療法をお持ちでしょうか?
難治例には一度、ケナコルトの滑液包内注射を試してみようかと思っています。



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