整形外科医のブログ

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プレート

プレートは金属探知機で検出される?

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先日、橈骨遠位端骨折に対して掌側プレート固定をした患者さんの診察を行いました。雑談の中で、空港の金属探知機の話題になりました。


この方はまだ術後4か月程度ですが、すでに10回ほど飛行機に搭乗している(!)そうです。そして、金属探知機には1度も引っかかったことは無い! とおっしゃられました。


ほ~、そんなものなんですね。確かに橈骨遠位端の掌側プレートなので小さなものです。しかし、通常はあっという間に抜釘するので、飛行機に乗る方は少ないと思われます。


金属探知機には残留磁気を検出するものと、誘導電流を検出するものがあります。後者の場合は、チタンと言えども検出されます。


このため、理論的にはチタン製内固定材料は、金属探知機に検出されてもおかしくないのです。しかし、実際にはプレートのサイズが小さいので、検出されないのでしょう。


一方、人工関節に関しては、空港の金属探知機に引っかかった人を目撃したことがあります。大柄の外国人で、THAの手術を受けたと保安員に説明していました。


いずれにせよ、
小さなプレート程度では空港の金属探知機にひっかかりにくいという貴重な体験をお伺いできました。





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脛骨高原骨折の手術法も様変わり

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昨日の午後は、脛骨高原骨折に対する関節内骨折観血的手術でした。
脛骨高原骨折では各種プレートが販売されていますが、決め手となるプレートがありません。


この理由は、プレートの形状が相変わらず日本人に合っていないためですが、ロッキングプレートを使用できるようになったことは手術成績の向上につながっていると思います。


脛骨高原骨折(特にsplit depression)ではbuttress法によるプレート固定が教科書的に推奨される術式です。しかし、プレートの形状が合っていないことが多いため実際的ではありません。


それでもロッキングプレートを使用できなかった時代には、四苦八苦してbuttress法に準じて手術を施行していました。しかし、ロッキングプレートの登場で様相が一変しました。


必ずしもbuttress法に準じなくても、脛骨高原骨折の整復固定が可能になったのです。具体的には、関節面を整復した後に脛骨近位側のロッキングスクリューを全て刺入します。


その後、膝内反ストレスと牽引を掛けながら骨幹部を固定するのです。橈骨遠位端骨折に対する掌側プレート固定と同じようなイメージで、ロッキングプレートを中和プレートとして使用します。


尚、手術はほぼ透視下で施行しています。関節包を切開して直視する従来の方法は、半月を切離しても充分な視野を得ることができないことが多いので透視下でも充分かなと思っています。



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上腕骨近位端骨折のプレート固定のコツ

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昨日の午後は上腕骨近位端骨折に対する骨折観血的手術でした。
3 part骨折だったので髄内釘ではなく、ロッキングプレートを使用しました。


今回は日本MDM社が販売している、ORTHO DEVELOPMENT社の
MODE Proximal Humeral Plate Systemを使用しました。


ORTHO DEVELOPMENT社のMODEシリーズはデバイスの使い安さがウリで、
今回のシステムでも、”デプスロッド”というロッド状のデプスゲージが使用可能でした。


さて上腕骨近位端骨折ですが、一般的に肩関節周囲の筋群の影響で、
近位骨片は骨幹部骨片に対して外側に転位しているケースが多いです。


髄内釘の場合、ガイドワイヤーさえ刺入できれば髄内釘を挿入することで、近位骨片と骨幹部骨片との転位は自然に整復されます。しかし、プレートの場合には自然整復を期待できません。


近位骨片の骨幹部に対する外側への転位は、プレートではローマン骨保持器を用いて整復します。皮質骨スクリューのみで整復する方も居るようですが手技が難しいと思います。


上腕骨骨幹部とプレートをローマン骨保持器で把持・整復することで、
上腕骨近位骨片の外側への転位もプレートによるバットレス効果で整復されます。


この際のコツは、「ローマン鉤をできるだけ上腕骨骨幹部骨片の中枢側に挿入すること」です。
骨折部に近ければ近いほどバットレス効果が高まり整復が容易になります。


しかし、上腕骨骨幹部の内側には広背筋や大円筋などの筋肉が停止しているため、
ローマン鉤の先を上腕骨骨幹部内側に挿入しにくいです。


これをクリアするためにはエレバトリウムや電気メスで、
これらの筋群の上腕骨骨幹部への停止部を開窓する必要があります。


どうしてもブラインドになるため指先で場所を確認しながらの手技になりますが、上腕骨近位骨片の整復をスムーズにできるか否かは、この操作の出来にかかっていると思います。



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脛骨高原骨折

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今日は午後から脛骨近位部骨折(高原骨折+脛骨結節裂離骨折)の手術を行いました。
結節骨片が中枢に大きく転位しており、なかなか大変な手術でした・・・。


いつも思うのですが、脛骨近位のプレートは解剖学的に形状が合っていないです。
特にシンセスのproximal lateral tibial plateはひどいですね。まだ、L型バットレスプレートの方がましです。設定されている方向にロッキングスクリューを挿入すると関節面下10mm程度になってしまいます!改善が待たれますね。


まず透視下に健側の脛骨にプレートを合わせて、プレートの種類・長さを事前に決定しておくとよいでしょう。
特に脛骨近位のように骨の解剖に合っていないプレートを使用せざる得ない場合はなおさらです。


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