整形外科医のブログ

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リーマー

THA: リーマーの使い方あれこれ

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人工股関節全置換術(THA)の際、低侵襲になるほど軟部組織が邪魔になります。
特に深部に位置する寛骨臼の操作で苦労するケースが多いです。


なかなか寛骨臼の奥まで目視することが難しいケースでは、リーマーが寛骨臼内にしっかり入っているのか否かを確信できないことがあります。


リーマーがしっかり寛骨臼内に入っていないにも関わらず、リーミングしてしまうと必ず偏心してしまうので要注意です。最悪のケースでは前壁や後壁を破綻させてしまうことすらあります。


このような場合、最も安全なのは、皮膚切開を延長して軟部組織を完全に切離して術野をムキムキの状態にしてからリーミングする方法です。


しかし、毎回コレをやっていると術者としての技量が全く上らないばかりか、患者さんにとっても侵襲の大きな手術になってしまいます。


これを解決する方法のひとつに、リーマーを逆回転しながら寛骨臼内の至適位置に誘導する方法があります。コツは軽く逆回転させながら、逆らわずに寛骨臼内に挿入することです。


リーマーを逆回転するので寛骨臼が掘削される危険性が少なく、逆回転によってリーマーが寛骨臼内の至適位置にセルフセンタリングされるので非常に重宝します。 



これ以外にも小径リーマーを用いて寛骨臼下壁の骨棘を簡単に切除できるので、手術時間短縮のツールとしてもリーマーの使用法を習熟することは悪いことではないと思います。




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リーマーを寛骨臼内に誘導するコツ

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先日、人工股関節全置換術(THA)がありました。
最近では梨状筋~内閉鎖筋までの短外旋筋群を温存しています。


この術式のメリットは股関節の安定性が向上しますが、軟部組織を温存すればするほど手術操作が難しくなります。両者はトレードオフの関係なのです。


寛骨臼の下半分しか展開していないので、リーマーやカップを寛骨臼内に誘導することが非常に難しいです。通常のTHAでは苦労しないところで、操作上の問題点があります。


さて、これを解決する手法としてリーマーやカップを頭側から寛骨臼内に挿入すると、スムーズに誘導できることが多いです。


寛骨臼内は下図のように末梢側半分だけが展開された半円状になっています。この「半円」の形状にリーマーやカップの形状を「合わす」ためにリーマーの柄の部分を頭側に向けるのです。
  

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そして、この手技は梨状筋~内閉鎖筋までの短外旋筋群を温存するTHAだけではなく、人工骨頭置換術でも応用できます。


人工骨頭置換術の場合には大腿骨頭を抜去するために、骨頭抜去器の柄を頭側に持ってくるとスムーズに大腿骨頭を抜去できることが多いと思います。



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                                    人工股関節全置換術

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