昨日の午後は上腕骨近位端骨折に対する骨折観血的手術でした。
3 part骨折だったので髄内釘ではなく、ロッキングプレートを使用しました。
今回は日本MDM社が販売している、ORTHO DEVELOPMENT社の
MODE Proximal Humeral Plate Systemを使用しました。
ORTHO DEVELOPMENT社のMODEシリーズはデバイスの使い安さがウリで、
今回のシステムでも、”デプスロッド”というロッド状のデプスゲージが使用可能でした。
さて上腕骨近位端骨折ですが、一般的に肩関節周囲の筋群の影響で、
近位骨片は骨幹部骨片に対して外側に転位しているケースが多いです。
髄内釘の場合、ガイドワイヤーさえ刺入できれば髄内釘を挿入することで、近位骨片と骨幹部骨片との転位は自然に整復されます。しかし、プレートの場合には自然整復を期待できません。
近位骨片の骨幹部に対する外側への転位は、プレートではローマン骨保持器を用いて整復します。皮質骨スクリューのみで整復する方も居るようですが手技が難しいと思います。
上腕骨骨幹部とプレートをローマン骨保持器で把持・整復することで、
上腕骨近位骨片の外側への転位もプレートによるバットレス効果で整復されます。
この際のコツは、「ローマン鉤をできるだけ上腕骨骨幹部骨片の中枢側に挿入すること」です。
骨折部に近ければ近いほどバットレス効果が高まり整復が容易になります。
しかし、上腕骨骨幹部の内側には広背筋や大円筋などの筋肉が停止しているため、
ローマン鉤の先を上腕骨骨幹部内側に挿入しにくいです。
これをクリアするためにはエレバトリウムや電気メスで、
これらの筋群の上腕骨骨幹部への停止部を開窓する必要があります。
どうしてもブラインドになるため指先で場所を確認しながらの手技になりますが、上腕骨近位骨片の整復をスムーズにできるか否かは、この操作の出来にかかっていると思います。
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上腕骨近位端骨折
昨日の午後は上腕骨近位端骨折(Neer group 3)に対する骨折観血的手術でした。
髄内釘(Smith & Nephew: Trigen)を使用しました。
上腕骨近位端骨折では、腱板に牽引されて上腕骨頭が回転転位することが多いと思います。このような症例に対して髄内釘を挿入する場合には、エントリーポイントが問題となります。
転位を十分に整復できていない状態で髄内釘を挿入すると、かなり大結節に近い部位がエントリーポイントになるためmalalignmentや固定不足になりがちです。これを回避するためには、腱板に牽引されて回転転位した上腕骨頭を整復する必要があります。
私は2.4 kwireを上腕骨頭の前外側と後外側から骨軸にほぼ平行にそれぞれ1本ずつ刺入して、これを梃子にして(末梢側に2.4 kwireを回転する)整復しています。助手に2本の2.4 kwireで整復位を保持してもらいながら、至適位置(大結節よりも少し内側)からガイドワイヤーを刺入するのです。
エントリーポイントの位置は、上腕骨近位端骨折の髄内釘手術でも重要な要素なので注意が必要だと思います。
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昨日の午後は、上腕骨近位端骨折に対する骨折観血的手術でした。
ショートの髄内釘を使用しました。
上腕骨近位端骨折では近位骨片が腱板に引っ張られて回転転位しやすいです。そのままエントリーすると上腕骨近位骨片のかなり外側からエントリーすることになり、固定不良やmalalignmentをきたします。
これを避けるためには上腕骨近位骨片の回転転位を整復する必要があります。昔はSteinmann pinを刺入して梃子の原理で整復していました。しかし手技が煩雑になるので少々コツが必要な手術でした。
最近ではガイドピンを上腕骨近位骨片に刺入する際に、可能なかぎり内側に刺入するようにしています。ガイドピンを近位骨片に刺入した段階で、肩峰外側端を支点にしてこじることで近位骨片の回転転位が整復されます。
この状態で骨幹部にまでガイドピンを進めると、後は定型的に手術を施行するだけです。ガイドピンの太さが足りないとガイドピンがしなってしまい整復できないこともありますが、径2.5mm前後あれば問題無くに整復できます。
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