整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

予測

医師数の予測から子の将来を考える

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現在の日本の社会保障制度の破綻は、人口動態から考えると30年前から予測可能だったそうです。この理由は、人口動態はかなり正確な予測が可能だからです。


未来予測のほとんどはアテになりませんが、戦争や移民受け入れ等の激変が無いかぎり、人口動態予測はほぼ実現すると考えるべきでした。


しかし、当時の為政者や官僚は、この国家の未来に関する大問題に正面から取組ませんでした。当時であれば社会保障制度の大幅な延命も可能であったはずです。


このように20~30年後の遠い(?)未来への対策は重視されない傾向にあります。しかし、私たち自身の将来がかかっている場合には、真剣に直視するべきだと思います。


ここに2つのグラフがあります。ひとつめのグラフは社会保障給付費の推移です。全体的には右肩上りですが、主な要因は年金の激増であり、医療費は漸増もしくは横這いと考えるべきです。


社会保障給付金推移 - コピー



次に、10万人あたりの医師数の推移です。こちらは、医学部の入学定員と日本の人口動態推計
から算出されているため、かなり正確な予測と言えます。


医師の需給に関する検討会報告書 - コピー


このグラフから、10年後の2025年には2015年現在の16%増、2035年には35%増となります。医学部増設がされなくてもこの状態なので、状況は更に悪化する可能性が高いです。


この2つのグラフから言えることは、単純に考えて医師ひとりあたりの収入が減少することを示唆しています。これは、確実にやってくる未来と考えるべきです。


医師が他の職種に比べて高給なのは、医学部の難易度が高いためでも、医療技術が高度であるためでも、社会的な役割が重要であるためでもなく、単純に医師の供給が少ないからです。


そして、この医師に有利な供給不足が急激に解消されつつあります。おそらく50歳台以上であれば逃げ切れますが、私も含めて40歳台以下はちょっと厳しい状況に追い込まれます。


これは私たち自身の問題だけでなく、子供の教育方針にも大きな影響を与えます。世の中は空前の医学部ブームで、最上位層の受験生同士の熾烈な戦いが繰り広げられています。


確かに2015年現在では、医学部合格は東京大学合格よりも経済的な価値が数倍高いと思いますが、20年後の状況は確実に暗いと言わざるを得ません。


少なくとも病院経営者や多施設展開クリニック院長の子弟以外は、開業医の子弟も含めて医学部に進学させるリスクを検討するべきだと思います。


このような検討の結果、もし自分の子供から将来の進路を相談されたら下記のようなアドバイスを贈ると思います。


     ・ 男の子 → 東京大学、もしくは米国の大学進学を勧める
     ・ 女の子 → 医学部進学を勧める


男の子なら将来の苦境が予測される医師ではなく、世界と戦えるチャンスを掴んで欲しいと思うからです。しかし、女の子なら腐っても(?)医師免許という国家資格は大きな武器になります。


親としては、子供に遺す資産をある程度準備することで、子供がチャレンジするためのセーフティーネットを整えたいと思っています。


少なくとも、現在の「この世の春」を謳歌する医療業界の状況だけを見て、こどもの将来を決めることは極めて不適切で危険な行為だと思います。



★★  医師のための資産形成講義  ★★


第88回日本整形外科学会学術総会期間中の2015年5月23日に開催した、本ブログ管理人による 「医師のための資産形成セミナー」 の動画、および講演で使用したスライドです。


2015神戸セミナー



本セミナーは経済的自由獲得を目指す医師向けに開催しました。 資産形成マニュアル は、医師に最適化した資産形成手法だと自負していますが、文書だけでは伝わらないことも多いです。


講義内では、資産形成マニュアルにおいて文面だけでは伝えきれなかった資産形成のコツや、寝ていても定期収入をもたらしてくれる 「資産の自動運転化」 を中心に説明しています。 



術前からの股関節拘縮は予測可能か?

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先日、大腿骨頚部骨折に対して人工骨頭挿入術を施行しました。
この方は80歳台後半で、転倒前は独歩可能だったとのことでした。


しかし、入院時から患肢を屈曲・内転させて動かしません。一応、単純X線像を撮影時には股関節を伸展できたので、特に気にも留めませんでした。


いざ、麻酔がかかって側臥位にしたときに患側股関節が外転しないことに気付きました。屈曲・内旋は問題なく可能なのですが、他動的にも伸展・外転・外旋しないのです。


股関節を外転しようとすると、内転筋群が著明に緊張します。どうやら受傷前から股関節の屈曲・内転拘縮があったようです。手術自体は屈曲・内旋できるため問題なく終了しました。


しかし、仰臥位にしても股関節は軽度の屈曲・内旋位のままです。他動でも股関節が外転しないので、やむを得ず経皮的に内転筋切離術を追加しました。


以前に、大腿骨転子部骨折で高度の股関節拘縮のため手術不能だったことがありました。その症例はオムツ骨折だったので、ある程度の予測が可能でした。


今回は転倒前は独歩だったので、股関節拘縮を予測することはかなり難しいと思います。結果的には術後も変わらず拘縮が残存したので、内転筋切離術を施行してようやく解除されました。


今回の経験から、受傷前のADLが独歩であっても股関節拘縮が存在する場合があることを学びました。高齢者の骨折はなかなか奥が深いものです。



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