2017.8.12・19合併特大号の週刊ダイヤモンドの特集は、制度改悪に備える家族の介護 でした。私たちにとって、介護は比較的馴染み深い領域です。
このため、ほとんど知っていることばかりかなと思ってパラパラ見たのですが、実務上での思わず気付きがたくさんあったのでご紹介します。
要介護認定の調査時のポイント
いつも以上にがんばろうとして「できます」と言い切る高齢者が多いそうですが、実態を伝えることが重要です。そもそも、能力が高いとみなされると等級が低くなります。
日々の状態を記録したメモや、粗相をしたときの写真、騒いでいるときの動画などがあると説得力があるそうです。
また、調査員が自宅に来るからといって、室内の掃除や片付けなどはしてはいけません。ゴミがあふれていても臭くてもOKです。ありのままの大変な状態をみてもらうことが大切です。
介護費用は親のお金で
介護はいつまで続くか分かりません。先々のことを考えて、親世帯とは別会計にしておくことが賢明です。親のお金で出せる範囲のケアプランを作成してもらいます。
このためにも、親の資産を把握しておきます。介護する人も自分の老後にも備えなければなりません。共倒れを防ぐためにもお金に関しては一線を引いてください。
2000年4月に始まった介護保険自体が、予想を上回る高齢化の影響で発足以来の曲がり角にさしかかっています。
制度自体が使い物にならなくなるのはもう少し先の話になりそうですが、現在40歳台以上の医師は、そろそろ自分の親のことも心配しなければならない時期に差し掛かっています。
いつも仕事で向かい合っているから介護保険のことなら大丈夫!とはいかないのが現実です。患者さんとの関わりを通じて、少しずつ介護保険の勉強をしてもいいかもしれませんね。