整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

低侵襲手術

diamond burrは掘削以外にもメジャーやスパーテルとしても使えます

このエントリーをはてなブックマークに追加

昨日の午前に行った筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術(muscle-preserving interlaminar decompression: MILD法)のつづきです。


MILD法はいわゆる低侵襲手術なので、皮膚切開は1椎間なら約3cm程度となります。そして椎弓切除はトランペット型に必要最小限のみ掘削します。


私は、3mmと5mmの2種類のdiamond burrを主に使用しています。棘突起から椎弓の内板までは5mmのdiamond burrを使用し、lateral recessをトランペット型に掘削する際には3mmのdiamond burrを使用するのです。


このように掘削をワンパターン化することで、脊柱管を掘削する幅も一定化します。ほとんどの症例で掘削する幅は15mm(5mmのdiamond burr3個分)になります。diamond burrはそれ自体がメジャーの役割も果たすのです。


また、いちいちスパーテルに持ち替えるのが面倒なので、回転を止めた状態でdiamond burrで軽く掘削面を押してみて黄色靭帯が露出しているかを確認します。つまりdiamond burrはスパーテルの役割もある程度果たすのです。



       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

       
       総論   (診察・診断、治療全般、骨折・外傷、周術期管理)
 

       各論   (手の外科、肩関節、脊椎、股関節、膝関節、足の外科、腫瘍)

       その他 (関節リウマチ、痛風・高尿酸血症、骨粗鬆症、専門医試験)



脊椎内視鏡でココまでできる!

このエントリーをはてなブックマークに追加

日本生体電気・物理刺激研究会
 のつづきです。


和歌山県立医科大学の吉田宗人教授は、脊椎内視鏡に関する講演でした。脊椎内視鏡のメッカといわれている和歌山に対してジェラシーを感じている脊椎外科医も多いようですが(笑)、さすがの講演内容でした。


吉田教授の治療方針は、ピンポイントサージェリーです。これは、人間の持つ自然治癒能力を最大限利用するという考え方に基づいています。つまり、一度に全ての画像上の障害部位を手術するのではなく、症状の原因箇所にのみ低侵襲手術を行うということです。


ピンポイントに的を絞って低侵襲手術を行い、何年かして症状が再発すればその時点での原因箇所に対して更に手術を行うそうです。画像上で脊椎狭窄症のある方のうち60-70%は無症状なので、「疑わしきは罰せよ」という風潮に一石を投じています。同一箇所でなければ複数回手術を恐れてはいけないのかなと思いました。


15年間におよぶ和歌山での疫学調査の結果、70歳以降では腰椎すべり症や変性側弯はほとんど進行しないそうです。このことから脊椎固定術は不要な場合が多いそうで、適応は50歳台までの肉体労働者に限られるのでは?という意見をおっしゃられていました。


70歳以降の腰椎すべり症や変性側弯の安定性は、骨棘形成によってもたらされているので、手術の際にも極力骨棘は温存するとのことでした。また意外なほど椎間孔外狭窄(椎間関節の骨棘による狭窄)が多いので診断の際には注意が必要だそうです。


あと、同時手術(Tandem operation)を好んで施行しているそうです。頚椎+腰椎、多椎間、多椎間内外側などを、熟練の術者同士で同時に施行すると手術時間が大幅に短縮するとのことです。普通の病院には脊椎内視鏡が2台以上無いので物理的に不可能ですが、大学ならではのトピックスかなと思いました。




       ★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

       
       総論   (診察・診断、治療全般、骨折・外傷、周術期管理)
 

       各論   (手の外科、肩関節、脊椎、股関節、膝関節、足の外科、腫瘍)

       その他 (関節リウマチ、痛風・高尿酸血症、骨粗鬆症、専門医試験)







アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
ビジネスパートナー募集中
産婦人科
株式会社リコー様のインタビュー記事


管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人による幻冬舎ゴールドオンライン連載
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

・医学博士
・整形外科専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。